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産科・婦人科編

2012/7/20掲載
 
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気をつけたい妊娠中の体重管理 過度の増加抑制にも注意が必要
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
最近は痩身願望が強い女性が多く、妊娠していても体重が増えることを嫌う傾向があります。しかし、妊娠中に栄養バランスのよい食事を取ることは、胎児の成長には必須。妊婦の体重管理について専門医に聞きました。

 ■妊婦の体重管理について、明確な基準はあるのでしょうか?
 妊娠中の体重増加に関するガイドラインは、日本産婦人科学会や日本肥満学会、厚生労働省、米国保健省などによって、それぞれに推奨値も目的も異なります。特に肥満妊婦については見解の違いが大きく、統一されたガイドラインがないのが実情です。

 ■体重増加と、生まれてきた赤ちゃんの状態との関係性は?
 妊娠中の体重増加が14sまでであれば、周産期(出産前後の期間)の異常は増加しないという報告があります。例えば、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、分娩後の弛緩出血、帝王切開率の上昇などです。また、過度の体重増加抑制が、必ずしもこういった周産期異常の発症を減少させるのではないことも分かってきました。

 ■体重管理で気をつけるべきことは何ですか?
 妊娠中に体重増加が8s以下しかなかった場合、妊娠週数に比べて体重の軽い赤ちゃんが生まれるというデータがあります。2500g以下の未熟児で生まれた赤ちゃんは、将来メタボリック症候群になりやすいことも明らかとなってきました。妊娠中の体重増加が、少なすぎることも問題があると知っておきましょう。標準的な体重のお母さんは、妊娠中の体重増加は14sまでが目安と言えます。さらに、妊娠する前の肥満は周産期異常を高めることがあるので、妊娠していない時期から適正な体重に保つことが大切です。



 
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