くまにち メディカルインタビュー
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外科編

2012/5/11掲載
 
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腹腔鏡を使った鼠径(そけい)ヘルニア手術 痛みや傷口も少なく入院期間も短縮
 
鶴田病院 医師
山口 祐二氏
子どもの病気と思われがちな鼠径ヘルニアですが、腹部の筋肉が弱くなる高齢者にも多いのだとか。最近では、痛みも少なく短期入院で済む新しい手術があるそうです。

 ■鼠径ヘルニアとは?
 本来お腹の中にあるはずの腹膜や腸が、足の付け根の筋膜の下から皮膚の下に出てふくらんでくる病気です。一般的には「脱腸」と呼ばれ、小さいお子さんや高齢者に多い病気です。

 ■原因は何でしょうか?
 乳幼児の場合は、先天的なケースがほとんどです。一方、高齢者の場合は、加齢により筋肉が弱くなることが原因の場合が多く、40歳以上の男性に多く見られます。ごくまれに腹圧が大きくかかることで症状が出る場合も。もともと素因がある人が、何かのきっかけで症状が出るというケースも少なくありません。

 ■治療法について教えてください。
 大人の鼠径ヘルニアは、自然に治ることはなく、手術のみが根治できる治療になります。これまでは7〜8p切開して行う開腹手術が一般的でしたが、最近では腹腔鏡を使った手術が可能になりました。

 ■腹腔鏡手術のメリットとは?
 お腹に1p程度の穴を3カ所開け、1カ所にカメラ(腹腔鏡)を入れ、内部を映しながら手術を行います。お腹の中の状態を確認しながら手術ができるので、神経を傷つけにくいというメリットがあります。傷口も1p程度と小さく、術後の痛みも軽減できます。手術の当日に入院し、翌日には退院が可能なので、お仕事を持っている方にも負担が少ないといえるでしょう。ただし、全身麻酔を使っても支障のない方が対象になります。詳しくは専門医にお尋ねください。



 
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