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耳鼻いんこう科編

2011/8/26掲載
 
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鼻血には思わぬ病気が潜むことも 頻繁に繰り返す場合は受診を
 
熊本東耳鼻咽喉科クリニック
小山田幸夫氏
熊本大学医学部卒業
日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医
日本気管食道科学会認定 気管食道科専門医
鼻出血(鼻血)には実はさまざまな原因があるそうです。「たかが鼻血」と放置しがちですが、思わぬ病気が潜んでいる恐れも…。鼻出血の原因と正しい止血法などについて聞きました。

 ■「鼻血が頻繁に出る」という人がいますね。
 鼻血の約8割が、キーゼルバッハ部位の血管が切れることによる出血と言われています。キーゼルバッハ部位とは、鼻孔に近い部分で、鼻から入る冷たい空気を温める役割があります。毛細血管が網目状に集積しているため、少し傷ついただけでも出血してしまいます。

 ■子どもに多い気がしますが。
 実は夏場は、子どもの鼻血が多くなる時季。ダニなどが増殖して鼻炎を発症し、鼻水が出てムズムズしたり、不眠やストレスで無意識に鼻を触ってしまい出血するケースが多いようです。何度も鼻血を繰り返す場合は、アレルギー性鼻炎の可能性も考えられます。根本的な原因を見極め、治療することをお勧めします。一方、大人の鼻血は冬場に多いと言われています。乾燥した空気や冷気が原因で鼻の粘膜が傷つきます。また成長の過程で鼻腔が湾曲(わんきょく)し圧迫されることで出血したり、中には鼻の奥に悪性の腫瘍(しゅよう)ができている場合もあります。

 ■正しい止血法は?
 まずは脱脂綿などで栓を作り、鼻に1〜2p入れます。指でしっかり鼻をつまんで圧迫し、10分ほど様子を見ます。鼻血が出ると、上を向いて鼻の付け根を押さえる人がいるようですが、血が鼻からのどに逆流し、場合によっては嘔吐(おうと)することも。正しい止血法を施し、それでも止まらない場合は専門機関を受診してください。



 
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