くまにち メディカルインタビュー
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大腸・肛門科編

2010/12/3掲載
 
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お尻の悩みは我慢しないで 早期治療で快適な毎日を
 
高野病院 肛門科医長
高野 正太氏
日本大腸肛門病学会認定
大腸肛門病専門医
慢性的な便秘や出血など、お尻の病気は長年、我慢を続けている人が多いとか。放っておいて症状が複雑化する前に治したいものです。

 ■お尻の病気は我慢しがちだとか。
 出血や痛み、慢性的な便秘などがあるにもかかわらず、「命にかかわるわけではない」「忙しい」と長い間、放置したり市販薬でしのいでいる例は多いですね。しかし、自己判断で我慢を続けていると、重大な病気を見逃す危険性があります。

 ■注意したい症状とは?
 排便時に痛みや出血がある場合、いわゆる3大肛門疾患とされる痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)などが疑われます。しかし、「たかが痔」と軽視していると、継続的な出血が原因で貧血を招いたり、症状が複雑化したり、便がますます出にくくなるなど悪化させることになります。また、痔の病気との思い込みから、大腸がんの発見が遅れたり、まれに難病を見過ごす恐れもあります。

 ■治療について教えてください。
 肛門疾患は早期受診の場合、飲み薬や塗り薬、坐(ざ)薬などで症状が治まったり、通院での外科的治療も可能です。短期入院では、痔核を切らずに注射で治す方法もあります。ただ、治療期間の短さばかりを優先すると再発に悩まされる例もあります。根治手術も以前に比べ入院期間が10日程度に短縮されており、術後の痛みもコントロールできます。また、女性に配慮した外来も増え、「恥ずかしい、治療が痛そう」などのイメージは、一度受診すると解消されることが多いようです。日常的に不快な症状を抱えていると、生活の質まで損なわれてしまいます。早期の治療で快適な日常生活を取り戻していただきたいですね。



 
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