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気になる妊娠中の温泉 一人で入らず、安定期でも慎重に |
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うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士 |
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「妊娠中、特に妊娠初期と妊娠後期には温泉に入らない方がよい」と耳にすることがよくあります。実際、妊娠と温泉にはどういう関係があるのか、詳しく伺ってきました。 |
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数日間の温泉旅行であれば、家庭での入浴とほとんど違いはありません。温泉旅行と言っても、医学的に見れば“旅行して入浴する”ことと同じと捉えられています。 |
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転倒や気分不良などを起こす可能性を考えると、高温の温泉や長時間の入浴はやめましょう。万が一の対処に備えて、決して一人で入浴しないようにしてください。 |
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■泉質や温泉の種類によって気をつけることはありますか? |
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妊娠中は皮ふが敏感になっており、妊娠掻痒症(そうようしょう)や湿疹ができやすいことがあります。刺激の強い硫黄泉・濃い塩泉の他、放射能と関係のあるラジウム泉などは避けた方がよいでしょう。 |
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入浴により母体と胎児は、さまざまな影響を受けます。適度な入浴には、心拍出量の増加、新陳代謝の促進、血圧の軽度の低下、ストレス解消効果などがあります。まれに、軽度の子宮収縮を起こすことがありますが、陣痛を誘発する心配はなさそうです。妊娠経過に異常がなく、流早産の傾向がない妊娠安定期の妊婦さんであれば、悪いことはないでしょう。しかし、安定期と呼ばれているおよそ妊娠16週以降、22週を過ぎても早産は約4%の確率で起きています。安定期でも慎重でいることに変わりはありません。 |
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