くまにち メディカルインタビュー
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耳鼻咽喉科編

2010/8/6掲載
 
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鼻の病気から起こることもある滲出(しんしゅつ)性中耳炎 適切な治療が難治化を防ぎ聴力を守る
 
熊本未来クリニック
野口 聡 氏
年間を通して、鼻や耳の不調を訴える人が多くみられます。慢性的な症状と油断せず、きちんと診断・治療を受けることが大切です。

 ■耳と鼻との関連性とは?
 現在、日本人の半数近くに何らかのアレルギーがあるとされ、1年を通して鼻炎や副鼻腔炎の症状に悩まされている人は多いですね。耳と鼻の奥は耳管という管でつながっています。中耳の気圧は耳管の機能で調節されており、慢性的な鼻の疾患などでこの気圧調整がうまくいかなくなると、鼓膜の奥に滲出(しんしゅつ)液といわれる水が溜まる滲出性中耳炎を起こすことがあります。

 ■滲出性中耳炎とは?
 聞こえが悪くなったり、耳がふさがったような感じが表れます。慢性的に鼻が悪い人で、聞き返しが多くなったり、テレビのボリュームが大きい場合などは、注意が必要です。滲出性中耳炎は難治性のことも多く、進行すると癒着性中耳炎や真珠腫(しんじゅしゅ)性中耳炎、中耳コレステリン肉芽腫など、本格的な中耳手術が必要となる怖い中耳炎に発展することもあります。

 ■治療について教えてください。
 内服や通気治療、鼓膜切開などの治療を行います。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など原因となる疾患があれば、併せて治療を行うことも重要です。難治性の場合には、鼓膜に小さなチューブを留置する簡単な手術を行うこともあります。数分程度の手術で、大人の場合は外来で行いますが、小児の場合、多くは全身麻酔での手術が必要となります。小児では、免疫力が高まる小学校高学年になると改善することも多く、病院での治療に加え、ビタミンやミネラルなどを含むバランスの良い食事や適度な運動などで基礎体力を向上させることも大切です。



 
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