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幅広い年代にみられる女性特有の便秘 短期入院で慢性的な悩み解消 |
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高野病院 肛門科医長
高野 正太氏
日本大腸肛門病学会認定
大腸肛門病専門医 |
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便秘の原因はさまざまですが、なかには直腸に起因する女性に特有の疾患があるそうです。その症状や治療法について聞きました。 |
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直腸膣壁弛緩症(ちょくちょうちつへきしかんしょう)という排便障害です。女性は直腸の前側に膣という空間が存在する点で男性と異なりますが、直腸と膣の間に弛緩、すなわち緩みが生じると、直腸が膣の方に袋状になって突き出していく状態が起こります。そうなると、排便時に力んでも便が肛門の出口に向かわず、逆に袋の方にたまって出にくくなってしまうのです。 |
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トイレで力むほど出ない、下剤を使っても残便感がある、自分の指で膣と肛門の間を押すと便が出るなどの特徴があります。原因として出産や加齢などが挙げられていますが、その人の排便習慣やその他の要因なども関わっており、患者さんは20歳代〜70歳代まで幅広くみられます。 |
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まず検査を行い、軽度の場合は下剤や排便時の力み方・肛門の開き方などを指導し、自分で排便コントロールができるようにします。それでも改善できない場合は、基本的に外科的治療となり、約10日間の入院が必要になります。しかし、最近は患部への注射による治療法も登場し、2泊3日〜3泊4日程度の入院で済みます。女性は恥ずかしさから受診が遅れがちですが、女性に配慮した外来を設け、診療を行っている医療機関も増えています。一度、受診すると抵抗感が消えたという方が多く、また、治療後は慢性的な便秘の悩みから解放され、毎日が快適になったという声が聞かれます。 |
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