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産科・婦人科編

2010/6/25掲載
 
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望まない妊娠を防ぐ低用量ピル 副効用に生理痛軽減や貧血改善、生理前うつに効果
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
もっとも確実な避妊法の一つとされる低用量ピル。副作用が少なく、生理痛や経血量の軽減、うつの改善、ニキビ予防などの副効用も望めるそうです。

 ■低用量ピルとは何ですか?
 以前日本で使用されていた中用量ピルは、エストロゲンというホルモンを多量に含んでいたため、嘔吐や吐き気以外にも、血栓症という深刻な副作用があり、何かと敬遠されがちでした。これに対して、現在の低用量ピルはエストロゲンが少なく、吐き気や頭痛などの副作用があっても程度が軽いとされ、個人差はありますが、ほとんどの副作用の場合、3カ月ほどで治まります。強い副作用のために服用を中止する、というケースは非常にまれです。

 ■副効用について教えてください
 第1に、生理痛の軽減です。そのため、鎮痛剤をのむ必要がなくなります。また、月経量も減るので貧血の改善が期待でき、月経前にうつになる「月経前症候群」なども軽くなります。そのほか、男性ホルモンの抑制効果もあり、多毛症やニキビの改善に役立ちます。

 ■のみ忘れによる妊娠の場合、赤ちゃんに影響はありませんか?
 胎児に影響を与えることはありませんから、中絶の必要もありません。しかし、のみ忘れによる妊娠を防ぐためにも、毎日同じ時間に服用できるよう、例えば携帯電話のアラーム設定などをお勧めします。

 ■性交後の避妊も可能ですか?
 100%ではありませんが、性交後に避妊ができる服用方法もあります。ただし、性感染症(性病)を防ぐことはできないので、必ずコンドームを使用してください。ピルは病院での定期的な処方と検査が必要です。子宮がん検診を受けるよい機会にもなりますので、こまめに産婦人科を利用しましょう。



 
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