くまにち メディカルインタビュー
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内科編

2010/5/28掲載
 
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新たな治療の選択肢「がん温熱療法」 抗がん剤や放射線治療との併用で相乗効果
 
藤岡医院副院長
藤岡 靖也氏
「がん細胞は熱に弱い」ということは、以前から認識されている事実なのだそうです。その特性を利用して行われる「がん温熱療法」について聞きました。

 ■がんの温熱療法(悪性腫瘍ハイパーサーミア治療)とは、どのようなものですか?
 がん細胞を含む人体の細胞は熱に弱く、42℃以上で死滅するといわれています。温熱療法とは、高周波の温熱治療器を用いて腫瘍部位を42℃前後、腫瘍周辺部位を40℃前後に加温することで、人体の深部に発症した腫瘍でも、がんの縮小効果や抑制効果などが期待できる治療法です。

 ■どんながんに効果がありますか?
 頭部や眼球を除く、ほとんどの部位に適用されます。がんの初期から末期まで広範に使用でき、既に受けていらっしゃる化学治療や放射線治療、活性化リンパ球療法などとの併用も可能です。患者さんの病状や体質によっても差はありますが、少量の抗がん剤でも効果が上がるなど、がん治療の新たな選択肢として注目されています。

 ■患者さんの負担はありますか?
 原則として週に1回約1時間程度、身体を温めるという治療を行います。治療による痛みや副作用はほとんどなく、身体にやさしい治療法といえるでしょう。また、保険診療内で受けられる治療でもあります。身体が加温されることで、疼痛緩和や食欲増進、倦怠(けんたい)感の軽減など、末期がんの患者さんのQOL(生活の質)を高める作用もあると思われます。治療についてのご質問は、お気軽にお尋ねください。



 
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