くまにち メディカルインタビュー
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皮膚科最前線 スキンケアとフットケア

2010/1/9掲載
 
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加齢にともなう肌、足の悩みを治療
 
天野整形外科皮ふ科医院 副院長
天野 冨紀子氏
生まれつき持っているアザ、加齢にともない増え始めるシミ、イボ、足や爪(つめ)に起こりがちなトラブルなど。男女を問わず多くみられる皮膚科の症状について治療法を聞きました。

 ■肌の悩みは幅広いとか。
 アザや加齢とともに目立ってくるシミ、イボ、中年以降にみられる肝斑(かんぱん)、赤ら顔など、さまざまです。また、爪や髪に関しても皮膚科の担当になります。

 ■アザの治療はどうなりますか。
 イチゴのように赤くはれ上がる苺(いちご)状血管腫(しゅ)、平らな赤色の単純性血管腫には、赤い色素に反応するダイレーザーで治療します。また、メラニンの異常が原因の茶アザ、青アザはQスイッチルビーレーザーで治療します。

 ■次に、加齢にともなう肌の諸症状の治療について教えてください。
 肌の老化では、俗に「長生きイボ」といわれる老人性イボがあり、40歳代から特に顔、頭、首に徐々に増えてきます。老人性イボは炭酸ガスレーザーで薄く削って取りますが、ほとんど傷跡が気にならないくらいきれいになります。また、日に焼けた後にできるシミ、ソバカスもレーザーで治療できます。40歳ころからできる肝斑にはビタミンC、トラネキサム酸の内服が有効です。日焼け止めクリームや漂白剤の併用も大切です。元々の体質的な赤ら顔や、ニキビ後の赤ら顔は、ダイレーザー治療できれいになります。肌を老化から守るには、日焼け対策と同時に乾燥対策が重要で、保湿のスキンケアがポイントになります。朝、起きた時に肌がしっとりしているように保湿剤を選んで塗ってください。

 ■最後に、足に多いトラブルとは?
 中年以降になると足底筋が弱くなり、靴の影響などで知らず知らずのうちに足が変形してきます。その結果、ウオノメや外反母趾(ぼし)、爪のくい込み、巻き爪などが起こったりします。まず、整形外科で診察を受けていただき、正しい靴選びの指導を受けることから始めます。変形がひどければ、足のレントゲンを撮るなどの検査を行います。次にリハビリで、足底筋のアーチを保つストレッチや足部の筋力増強訓練の指導も受けられます。

 ■爪の異常も多いそうですが。
 爪の変形がひどく、巻き爪、変形、陥入爪(くい込み)で痛くて歩けない場合、以前は手術をしていました。現在では特殊なワイヤーを使って矯正することができます。痛みや出血がなくて高齢者の方にもできる良い方法です。今回、紹介した治療のうち、一部は保険適用外となりますので詳しくは医師にご相談ください。



 
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