くまにち メディカルインタビュー
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整形外科最前線 野球肘(ひじ)・野球肩の治療

2009/11/21掲載
 
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適切な治療が重要。患部以外のケアも大切
 
武田整形外科 院長
武田浩志氏
日本整形外科学会認定医、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本体育協会公認スポーツ医
野球、バレーボール、テニスなどは肩や肘を酷使するため障害が出ることが多いようです。野球肘、野球肩の痛みの原因や、その治療法について聞きました。

 ■野球肘や野球肩の痛みの原因は何ですか?
 野球肘の痛みの原因は様々です。内側の靱帯(じんたい)が伸ばされて徐々に損傷される場合、後方の肘頭と呼ばれる部分がぶつかって傷む場合、外側の軟骨が痛む場合、関節ねずみといって関節の中で軟骨のはがれたものが動き回る場合などがあります。一方、野球肩は小・中学生なら上腕骨の成長軟骨の部分の損傷が多く、高校生以上では肩の奥のけん(けん板)の損傷や、軟骨の縁取りにあたる関節唇の損傷や、靱帯の損傷などがあります。

 ■具体的な治療法は?
 まずは安静ですが、実際はなかなか休めない場合もあり、重症度に応じて部分的にスポーツを許可したりします。また、投球動作に問題があったり、体のほかの部分の使い方に問題があったりすることが多く、患部以外のケアも重要です。ほとんどはリハビリなどで治りますが、まれに手術を必要とする場合もあります。特に野球肘で重症なタイプの離断性骨軟骨炎と呼ばれる軟骨の損傷は、関節の内視鏡などを使った手術を必要とする場合があります。

 ■何か良い予防法はありますか?
 年齢に応じた投球数制限や投球動作など、正確な技術を身につけることが大切です。また、肩、肘だけのケアではなく、脊椎(せきつい)や股(こ)関節などのストレッチ、筋力強化などを十分に行い、体の全体を使っての投球や運動を行えるようにする必要があります。



 
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