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医療法人社団 知新会 西村内科脳神経外科病院 医師
山川 孝氏
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頭痛と一口にいっても、時間の経過とともに神経症状が急速に悪化する脳卒中のほか、若い女性に発症者が多い偏頭痛、肩こりや頸椎の変形から起こる緊張型頭痛など、その種類や症状はさまざまです。具体的な症状や治療法について聞きました。 |
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言葉がもつれる、体の半身だけ力が入りにくい、うまく立てない、歩行時に転んでしまう、片側の視野が見えにくい、問いかけにはっきり返事ができないなど、頭痛以外の症状がないか確認してみてください。時間の経過とともに頭痛以外の神経症状が急速に悪化するときは大変危険です。脳卒中の可能性が高いので、迷わず救急車を呼びましょう。 |
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過去に経験したことのある繰り返し起こる頭痛であれば、脳卒中の可能性は低くなります。それでも今まで頭部のCTやMRIなどを受けたことのない方は、一度は画像検査を受けておくほうが安心ですね。 |
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偏頭痛の発症する割合は、女性が全体の9割。10代から30代の若い女性に多く見られます。偏頭痛は女性ホルモンが影響するため、生理の前後に発症することが多いようです。突然激しい頭痛とともに嘔吐(おうと)して、動けなくなってしまうことも。痛みは、1〜2日で治まることが多いですが、頭痛が激しい場合は、病院で治療を受けてください。女性ホルモンが関係しているため、多くは加齢とともに和らいでくると考えてよいでしょう。今は、偏頭痛の特効薬であるトリプタンの内服薬や点鼻薬、自己注射など、痛みの程度で治療法を選ぶことができるので、専門医に相談してみてください。 |
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現在、外来に受診される患者さんの中で圧倒的に多いのが、肩こりや頸椎の変形から起こる緊張型頭痛です。後頭部が痛い、頭が重い、肩こりがひどい、頭を動かしたときクラッとする、フワフワしためまい感がある、手がしびれるなどの症状があります。緊張型頭痛であれば、緊急性はなく、姿勢の矯正とストレッチ運動を主体に治療を進めます。 |
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■頭が痛いと、とりあえず手持ちの市販薬を飲まれる方も多いですね。 |
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治療で一番やっかいなのは、頭痛薬中毒の頭痛です。薬物乱用頭痛とも言われ、市販薬や病院で処方された薬の種類を問わず、月15日以上、3カ月以上連続して服用し続けると頭痛薬中毒になる可能性があります。「痛くなったらすぐ頭痛薬」は要注意。自分の頭痛はどのタイプかを明確にするためにも、専門病院で頭痛の診察を受け、治療法について相談することをおすすめします。 |
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