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スポーツ選手のケガで、よく耳にする靭(じん)帯損傷。プロに限らず学校の部活やママさんバレー、スキーなど一般の人にもよく起こるそうです。膝(ひざ)の靭帯が切れた場合の手術について聞きました。 |
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靭帯とは骨と骨をつなぐ組織で足、腕、肩などの関節のほか脊椎にもあります。靭帯には関節を支持して動きを安定させる働きがあり、膝の場合、関節の内側、外側、中心部に計4本の靭帯があります。 |
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よくみられる前十字靭帯の損傷は、ジャンプの着地時や急にひねったりした時に起こります。前十字靭帯には、膝が前方に異常に移動するのを防ぐ第1ブレーキの役割があり、外から瞬間的に大きな力が加わると断裂という損傷が生じます。さらにダメージが大きい場合は、第2ブレーキである半月板まで傷めることがあります。 |
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靭帯がブチッと切れる音が聞こえることもあります。その数時間後に膝が腫(は)れてきて中に50〜60tの血液がたまります。診断は外来の診察でわかりますが、どの部分がどのように切れているのか、断裂の確定診断と半月板の損傷を確認するためMRI検査を行います。ただ、MRIでも損傷個所が正確に映し出されない場合があり、骨関節専門の放射線医と放射線技師の熟練を要します。 |
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まず、急性期の炎症が治まるまで2週間ほど待ち、その間は筋肉の萎縮を予防するため医師の指示に基づきリハビリと安静に努めます。その後、手術をせずリハビリで回復させる保存的治療か手術による積極的治療を行うかの診断をします。 |
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自分の腱(けん)を切れた部分に移植する靭帯再建術を行います。手術には膝蓋(しつがい)腱、あるいは半腱様筋(はんけんようきん)腱移植の二つの方法があり、回復に要する期間の違いなど一長一短があるので詳しくは医師とよく相談してください。手術時間は約2時間で、下半身麻酔と静脈麻酔により眠っている間に終了します。関節鏡(内視鏡)を使った手術のため以前に比べ体への負担は軽く、傷跡も1カ所のみで3〜5pほどの小切開で済みます。 |
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手術翌日から始めるリハビリなど、きちんとしたケアが重要です。術後は筋トレを行い、定期的に検診を受けます。移植方法や個人差による違いはありますが約2カ月でジョギングができ、激しい運動をする人も半年から1年で試合に復帰できるようになります。 |
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