くまにち メディカルインタビュー
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心療内科最前線 五月病

2006/5/13掲載
 
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「こころが成長するための大きなチャンス」
 
銀座通りクリニック院長
井形朋英氏
この時期よく耳にする「五月病」。誰しも新しい環境への期待と現実のギャップ、人間関係構築の不安や失敗などから、疲労やストレスを感じることはありますよね。五月病の症状や対処法について聞きました。

 ■五月病について教えて下さい。
 入学や入社、異動、転勤などで新しく環境変化があった人が、1カ月程たった5月頃になると、気力がなくなり学校や会社に行けなくなり引きこもるようになることを、昔から「五月病」と呼んでいます。  症状は、「精神的な症状」と「身体的な症状」に分けられます。精神的な症状には、意欲が出ない、関心がもてない、気分が落ち込む、不安、イライラが強いなどがあります。一方、身体的な症状には、食欲がない、体重が減った、眠れない、息苦しい、頭痛、めまい、便秘、下痢、動悸などがあります。

 ■原因は何でしょう。
 実は、医学的には五月病という病名はなく、多くは適応障害にあたります。新しい環境についていけなかったり、新しい人間関係がつくれなかったり、次の目標が見つからず混乱して疲れてしまうことなどが原因となります。したがって、環境の変化などをきっかけに、5月に限らずいつでも誰でも五月病の症状になりうるわけです。

 ■では、どのように対処すればよいのでしょうか。
 規則正しい生活、比較的容易に達成できるような具体的な目標設定、よい相談相手を見つけるなどが考えられます。この状態は気分が晴れない日が続くかもしれませんが、一方では自分の問題を見つめ直すよい機会でもあり、乗り切ることで心の成長につながっていくのです。ただ、乗り越えることが難しいと感じたときは、症状が重くなる前に医師に相談することが大切です。



 
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