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のぐち皮ふ科院長
野口 博光氏
医学博士。皮膚科専門医。 1990年防衛医大卒。自衛隊熊本病院、熊本大・大学院を経て、のぐち皮ふ科院長。 |
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足の水虫は多くの人が持っているそうですが、爪にうつることもあるそうです。従来は、治りにくいといわれていた爪の水虫も今は治る確率が高くなっているのだとか。私たち日本人は、素足になることが多いのできれいな足にしたいものです。これからの梅雨の時期、特に気になる爪白癬について聞きました。 |
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爪白癬(つめはくせん)とは、爪の水虫です。カビの一種である白癬菌が爪の中に感染、増殖して起こる病気。多くは水虫を治療せずに放置したために、白癬菌が足の皮膚から爪の中にうつりすんで発症します。症状は、爪が白くにごる、黄褐色になる、分厚くなるなどで、かゆみや痛みがないので、爪の異常に気付いていても、治療せずに放っておかれるようです。しかし、爪白癬を治療しないと感染源になるので、足の水虫に薬を塗り続けても再発を繰り返すことになります。爪白癬がある人は、足の水虫も重症な場合が多いですね。 |
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■水虫はうつると聞きますが、爪白癬もうつるのでしょうか。 |
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水虫と同様、爪白癬もうつります。スリッパやバスマットなどを、家族と共用することなどからうつしてしまうことがよくあります。はげ落ちた足の皮、切った爪の中で白癬菌はしぶとく生き続けます。 |
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■では、早く治すことが一番なのですね。治療法を教えてください。 |
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従来の爪白癬の薬は、白癬菌の発育・活動を抑える働きしか持っていませんでしたが、最近では白癬菌を殺す働きを持つ新しい飲み薬があります。塗り薬では、爪の中にいる菌に有効成分が届きにくくてなかなか治りません。治療は飲み薬が主流になっています。
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3〜6カ月くらい根気よく治療を続けることが必要です。その後、足の爪が全部生え変われば8割程度の方が治っています。また、同時に足の水虫も良くなります。飲み薬の治療は、血液検査をして体との相性が合うかどうかを確認してから行います。爪の水虫が気になられる方は、皮膚科に相談されることをお勧めします。 |
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