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産科・婦人科最前線 不妊治療

2008/9/6掲載
 
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うれしい、けれどリスクも伴う多胎妊娠
 
ソフィアレディースクリニック水道町
岩政 仁氏
熊本大学医学部大学院博士課程卒
日本産科婦人科学会専門医
日本生殖医学会生殖医療指導医
不妊治療における多胎妊娠が増えており、今年行われた日本産科婦人科学会でも新たな動きがあったようです。

 ■多胎妊娠が増えているとか。
 多胎妊娠とは、双子など複数の赤ちゃんがお腹に宿ることをいいます。不妊治療における多胎妊娠は、排卵誘発剤の使用や体外受精による移植胚の数が原因といわれており、生殖補助医療のめざましい進歩に伴い、妊娠率も高まっています。

 ■多胎妊娠の問題点は?
 ご夫婦にとっては、お腹に宿った赤ちゃんが一人であろうと複数であろうと、その喜びは何にも代え難いものです。しかし理解していただきたいのは、人の子宮は赤ちゃん一人が通常ですので、多胎妊娠の場合は流産や早産、妊娠高血圧症などの合併症を発症するリスクがいくらか高くなるということです。また場合によっては、出産後の赤ちゃんの成長にも、何らかのリスクが伴うこともあります。私たちは、その辺りを十分に説明し、ご両親に理解していただいた上で、治療を進めていく必要があると思いますね。

 ■今後の不妊治療は?
 ただただ、よい妊娠率を出すということを目指すのではなく、排卵誘発剤の使用を慎重にし、より良好な受精卵を良好な内膜に戻すなど、患者さんの立場に立った安全性の高い不妊治療を行うことが大切だと思います。日本産科婦人科学会でも今年の4月から、受精卵の移植の個数は原則1個にするよう決まりました(例外もあり)。詳細は専門医にお尋ねください。 ■不妊治療教室 9月21日(日)午後1時から。参加費無料。 詳細は【電話】096(322)2996へ



 
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