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田畑こども・レディースクリニック 院長
田畑博己
医学博士
熊本大学医学部卒 |
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生活や環境の変化に伴い、アレルギーによるぜんそくやアトピー性皮膚炎に悩んでいる子どもも多くいます。本人だけでなく、家族にとってもつらい、これらの病気。症状や治療について聞きました。 |
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ぜんそくは気管支の炎症で粘膜が腫れ、気管支が狭くなってしまうために起こります。胸の音を聞くと「ヒューヒュー、ゼイゼイ」というぜい鳴があり、咳反射で痰を出そうとするので、咳が続きます。ぜい鳴にはダニなどのアレルギーによって引き起こされるもの(ぜんそく)と、ウイルスなどの感染によるもの(ぜんそく性気管支炎)があり、後者は一過性のことが多いと言えます。 |
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治療は両者とも同じで気管支の炎症(腫れ)を取り除く、気道を広げるという2つの方法があります。気道を広げるには気管支拡張剤を用い、炎症を治すには炎症を取る薬(ステロイド吸入など)を使います。2005年の日本小児アレルギー学会の治療・管理ガイドラインでは早期の改善が望ましいとして、炎症を抑える治療が勧められています。ステロイドは副作用を心配する人もいますが、症状によって使う量の基準があり、早い段階で適切な量を用いることで、短期に改善が図れます。 |
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アトピー性皮膚炎もアレルギーが原因で起こりますが、もともと肌がカサカサになりやすい体質の人もいます。治療にはステロイド軟膏を主に使用しますが、これも早期に、症状に合った強さのものを使うことが大切です。途中で塗るのをやめたり、少ない量を塗る人がいますが、使用法は守りましょう。自己判断で量を減らしたり、やめてしまうことは、改善を遅らせ、結局トータルで塗るステロイドの量を増やすことになります。予防のためには皮膚を清潔にし、保湿を心掛けること。特に、入浴後5分以内に保湿剤を塗るようにしたいですね。 |
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食物アレルギーは、特定の食物を口にすることによって咳、呼吸困難、じんましんなどの症状が起こります。しかし、アレルギー検査で反応が高かった食物を除去する必要があるかどうかは、よく検討しなければなりません。食品の成分を完全除去するためには、鍋やボウルなどの調理器具が2セット必要など、家庭での負担もかかりますから。ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーは、原因の究明や診断・治療方法の選択も慎重さが必要です。必ず、専門医に相談されることをお勧めします。 |
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