くまにち メディカルインタビュー
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産科・婦人科最前線 妊娠初期に調べるべき病気

2007/12/22掲載
 
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感染症や糖尿病に注意が必要
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
妊娠中の病気が、赤ちゃんの体の形成に影響を及ぼすケースがあるそうです。妊娠初期に検査しておく必要のある病気について聞きました。

 ■赤ちゃんに影響を及ぼす可能性のある病気について教えて下さい。
 妊娠初期に風疹にかかると、早い時期ほど赤ちゃんに影響する確率が高くなります。風疹の抗体価の検査結果が8倍以下の場合、風疹に感染したことがないと考えられますので、妊娠初期は人込みや風疹の子どもとの接触は避けて下さい。16〜128倍までの場合は特に問題ありません。256倍以上の場合、最初の検査から約2週間後に再検査し、4倍以上の抗体価の上昇、または風疹抗体価IgMが陽性の場合は先天性風疹症候群の可能性があります。

 ■ペットから感染する病気もあるそうですね。
 犬、猫、牛、馬などに寄生する、トキソプラズマという原虫が赤ちゃんに感染する病気があります。感染すると、頭の大きい水頭症の赤ちゃんが生まれる可能性があります。抗体価を調べ、感染の疑いがある場合は抗生物質の投与が必要です。日頃から、ペットには口移しで餌を与えたりしないようにしましょう。

 ■そのほかにもありますか。
 糖尿病のお母さんからは、4000g以上の大きな赤ちゃん(巨大児)や低血糖、呼吸障害の赤ちゃんが生まれることがあります。これは内科専門医と協力して、妊娠中の糖尿病のコントロールをうまく行えば防ぐことができます。糖尿病は血糖値で判断しますが、妊娠中は血糖値が高く出る傾向があります。そのため、血糖値が高めの場合は75gGTTという検査をし、糖尿病かどうかの診断をします。妊娠をしたら、赤ちゃんのためにもお母さん自身が自分の体を知っておく必要があります。妊娠初期には、必ず検査を受けるようにしましょう。



 
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