くまにち メディカルインタビュー
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心療内科最前線 中高年男性のうつ

2005/7/30掲載
 
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「おとうさん、最近元気がなくなっていませんか?」
 
よやすクリニック院長
中田 滋寛氏
精神保健指定医
最近、旦那さんの様子がおかしい…と思うことはありませんか? うつにかかる人は増加しているそうですが、その中でも中高年男性は、重症になってから受診される傾向にあるため、治療に時間がかかってしまうことがあるのだとか。中高年男性のうつについて聞きました。

 ■中高年男性は、うつ症状が重くなってから受診されることが多いそうですが、それはなぜでしょうか。
 一般に中高年代の男性は、職場でも相応の職責に就き、家庭では妻子に囲まれ充実した生活があります。その一方、職場では昇進や異動、家庭では子供の進学や結婚問題など悩み事が多くでる時期でもあります。そのような理由から“うつ”になる方が増加傾向にありますが、特にこの年代の場合、単なる精神的な問題なら自分でコントロールできるという過信や、社会的地位も加わることから受診を嫌う傾向がみられます。その為、症状がかなり進行してからの受診になってしまうのです。

 ■うつの症状が重くなるとどうなるのでしょうか。
 仕事の能率が上がらなくなり、仕事に行けない、朝起きれないなどの症状がでます。さらに進行すると、何をしても気持ちが落ち着かなくなり、ため息をついたりウロウロと目的もなく立ったり座ったりを繰り返し、ひどくなると極端には自殺願望まで出てくることがあります。特に、ご本人は周りには普通に振る舞っていることが多いため、家族の方が変化に気づいてあげることも大切です。ぼんやりしている、口数が減った、以前に比べてイライラするようになった、新聞を読まなくなった、食欲がなくなったなどの症状がある場合は、要注意です。治療は、お薬とカウンセリング、休養が基本です。症状が重くなる前に受診されることをお勧めします。



 
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