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うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士 |
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最近、麻疹が全国的に流行していますね。妊娠中に麻疹にかかると、流早産しやすくなるうえに、妊婦さん自身も重症化することがあるそうです。 |
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現在の高校生や大学生が子どもの頃に、予防接種による副作用が原因で死亡事故が発生しました。そのため予防接種を控えたり、指定の接種回数を受けていない人が多いのです。現在の流行はそれが原因と考えられています。2001年の大流行時には、患者数27万人、死亡者数100人弱でしたが、現在はこれを超える勢いで患者が増えています。 |
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妊婦が麻疹にかかると非妊娠女性に比べて重症化しやすいことが分かっています。肺炎の発症は2・6倍、死亡率は6・4倍と高くなります。また、3割の妊婦が流早産します。そのうちの90%は、母体に発疹が出現して2週間以内に流早産してしまいます。ただ、風疹のように先天性の奇形を生じる率は低いようです。また、分娩後お母さんが麻疹に感染する症例では、生まれたばかりの赤ちゃんにも抵抗力がありません。この場合、赤ちゃんの麻疹予防にはガンマグロブリン製剤の投与が有効とされています。抗体のない母親から生まれた新生児が1〜2歳までに麻疹に感染すると、重症化することが多いので要注意です。 |
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妊婦は麻疹ワクチンの接種ができません。麻疹の流行に注意し、人ごみに出るときはマスクをするなどの心がけが必要です。また、麻疹の疑いがある場合は、医療機関を必ず受診して下さい。ワクチンを接種すれば防げる病気なので、まだ麻疹にかかっていない妊婦、すなわち麻疹の抗体を持っていない妊婦は、出産後早めの予防接種をお勧めします。 |
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