|
|
|
|
|
|
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士 |
|
|
生まれた赤ちゃんが夫婦の組み合わせではありえない血液型だったり、大人になって血液型を調べたら生まれたときに言われた血液型と違っていた…、そんなことがまれにあるそうです。なぜでしょうか? |
|
ABO式による血液型の検査には、赤血球側にある抗原を調べる検査と血漿中の抗体を調べる検査があります。赤血球側は赤血球膜上のA抗原、B抗原の強さによって判定。一方、血漿側は血漿中の抗A抗体、抗B抗体の量によって判定します。この両方の検査結果を照合することで血液型が確定します。 |
|
|
■大人になって血液型の判定が変わったという場合、何が原因ですか。 |
|
それは、正確な血液型を調べることができない赤ちゃんの頃に検査をしたのだと思われます。抗体が産生され始めるのが生後6カ月頃、そして成人の3分の1程度である赤ちゃんの抗原の強さが成人と同じくらいになるのが2〜4歳です。このように、血液型を確定できる条件が揃わない時期である赤ちゃんの血液型検査は信頼性に乏しいといえます。
例えば、赤血球側の検査だけ行われた場合に、実際はA型やB型なのにO型と間違って判定されることがあります。これは赤血球膜上のA抗原・B抗原が弱いことが原因です。また、血漿側の検査を行った場合に、本当はお母さんと赤ちゃんの血液型は違うのに同じであると間違われることもあります。これは、母体由来の抗体が反応してお母さんと同じ血液型だと判定されるのです。 |
|
|
■では、何歳になれば血液型が確定できるのでしょうか。 |
|
正確な血液型の判定を求めるのであれば4歳以上、できれば小学生になるくらいに検査を受けるとよいでしょう。 |
|
|
|
|
|
|
|