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周期的な拍動性の耳鳴りは要注意 重篤な病気が潜んでいることも |
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一口に耳鳴りといっても、いろんな種類の耳鳴りがあります。症状によっては、脳出血など重篤な病気が潜んでいることもあるそう。症状について専門医に詳しく聞きました。 |
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一般的に耳鳴りとは、耳から聞こえた音を脳に伝える聴神経の機能に異常が生じたときに起こります。周囲の音とは関係なく、本来鳴っていない音が本人に聞こえる状態で、他の人には聞こえません。キーンという高い音や、ジージーとセミが鳴くような音、ザーッ、ザーッと波が押し寄せてくるように、心臓の拍動に合わせて聞こえる拍動性の耳鳴りなど、さまざまな種類があります。耳鳴りが起こった場合、どの診療科を受診すればいいのか迷うという声をよく聞きます。耳の症状なのですぐに耳鼻咽喉科と思われる人も多いようですが、症状によっては、脳神経外科の領域ということもあります。 |
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受診する診療科の目安となるのが耳鳴りの音です。注意が必要なのは、ザーッ、ザーッという周期的な拍動性の耳鳴りです。通常の耳鳴りであれば、本人しか聞こえないのですが、拍動性の耳鳴りの場合、聴診器を耳の後ろや目の近くに当ててみると、リズムを持った音が聞こえることがあります。この原因としては、脳内の血管の異常が考えられ、非常に危険な、緊急を要する病気が潜んでいることがあります。また、本人にしか聞こえない耳鳴りの中には、目まいを伴う突発性難聴など、早期発見・治療が必要な耳鼻科疾患もあります。 |
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脳の動脈と静脈が直接つながる動静脈奇形や、動脈から静脈に直接血液が流れ込んでしまう硬膜動静脈瘻(ろう)、また動脈硬化による狭窄(きょうさく)、脳腫瘍などが挙げられます。こういった耳鳴りが1週間以上継続する場合は、早急に病院を受診して、脳のMRI検査をされることをお勧めします。 |
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■この他の耳鳴りは、何が原因となっているのですか。 |
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一概には言えませんが、加齢により聴神経の機能が落ちる老人性難聴のほか、ストレスにより自律神経のバランスが崩れ、耳鳴りが発生することもあります。また高血圧の人に見られることがあります。この場合、投薬でコントロールできる症例も多いので、早めにご相談ください。何はともあれ、高血圧は脳梗塞や脳出血の原因にもなります。健康診断や自宅での測定で気になる人は、一度受診されると安心ですね。 |
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