くまにち メディカルインタビュー
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内科・外科編

2016/12/30掲載
 
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がん治療との併用で期待される相乗効果 副作用の心配ない「オゾン療法」と「ラドン温湿浴」
 
医療法人社団順幸会 阿蘇立野病院 院長
上村 晋一氏
日本医療・環境オゾン研究会理事
日本外科学会認定外科専門医
がん治療には、大きく分けて「手術療法」「化学療法」「放射線療法」があり、これらに「オゾン療法」や「ラドン温湿浴」などを組み合わせることで相乗効果が期待されているそうです。具体的な治療法について聞きました。

 ■オゾン療法とはどういうものでしょうか。
 オゾンガスを用いる治療法のことを総じて「オゾン療法」といいます。50年以上前、ドイツで開発され、オゾンが持つ殺菌効果や免疫機能を活性化させる働きを利用して症状を緩和したり、軽減したりすることを目的に行われます。ヨーロッパでは、がん治療の前後に行われることが多いようです。オゾン療法の具体的治療法の一つが「大量自家血液オゾン療法」です。患者さんの血液を100t採取し、低濃度のオゾンと反応させて再び体内に注入します。オゾンと反応させた血液は酸素を多く含むため、血流が良くなり、冷え性や肩凝りの改善につながると考えられています。治療は20〜30分で終わり、副作用の心配もほぼありません。

 ■では、ラドン温湿浴とは。
 ラドンは空気中にも含まれる無味無臭、無色の気体です。ラドンからは、長期間浴びても人体に影響のない程度の低線量放射線が出ており、この特性を利用した療法の一つが「ラドン温湿浴」です。ラドンを含む水を100tほど飲用して、ラドン温湿浴ルームに入り、約40分間、横になって過ごします。室内はラドンから放射される低線量放射線と水蒸気が漂い、温度38℃、湿度70%の岩盤浴のようなイメージです。血流が良くなり、リラックス効果が期待できます。保険適用外の自由診療で、これも副作用の心配はほとんどありません。

 ■がん治療と組み合わせることでどんな効果が期待できますか。
 「オゾン療法」には、がん細胞の増殖を抑えるインターフェロンやがん細胞を壊死(えし)に導く腫瘍壊死因子が増えるなどの作用があることが分かっています。また、痛みや食欲低下などを改善し、がん患者さんの生活の向上に寄与する治療法としても注目されています。一方、「ラドン温湿浴」は、ラドンを水蒸気と一緒に体内に取り入れることによって抗酸化システムが活性化すると証明されており、がんを含む生活習慣病の患者さんが適応となります。そのほか、高濃度のビタミンCを点滴で投与する「高濃度ビタミンC点滴療法」や、ヒトの胎盤から抽出した、肝疾患にも有効な成分とされるプラセンタを注入する「プラセンタ療法」など、さまざまな療法があります。いずれにせよ、それぞれの特性を生かした統合医療とリハビリを組み合わせながら、最適な治療を行うことが大切です。詳しくは専門医にお尋ねください。



 
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