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インフルエンザが早くも各地で発生 妊婦も予防接種など対策を万全に |
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慈恵病院産婦人科医師
蓮田 健氏
九州大学医学部卒業
九州大学付属病院、国立病院九州医療センターなどで産婦人科勤務 |
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今年は、例年よりも早くインフルエンザが流行し始めているそう。予防接種を受ける人は多いでしょうが、妊娠中でも接種できるのでしょうか。専門医に詳しく話を聞きました。 |
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風邪は、37度〜38度程度の微熱や鼻水、喉の痛みなどの症状が見られます。これに対してインフルエンザは、38度以上の高熱や関節痛、全身の倦怠(けんたい)感といった全身症状が表れます。今年は、早くも先月から、各地でインフルエンザによる学級閉鎖が発生しています。通常だと、インフルエンザの感染は12月ごろから始まり、1月〜2月にピークを迎えます。4月になり暖かくなると感染者数は大きく減り始め、5月にはほとんどいなくなります。インフルエンザの流行は受験シーズンと重なりますので、学生さんはしっかり対策をして、受験に備えていただきたいと思います。 |
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■妊娠中にかかってしまった場合、どのような危険性が考えられますか。 |
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一部の妊婦さんは、インフルエンザが原因で肺炎になってしまうことがあります。特に、ぜんそくや糖尿病を持っていると、インフルエンザが重症化したり、持病が悪化したりする危険性が高まりますので、注意が必要です。また、インフルエンザで体調が悪化すると、早産の危険性も高まるといわれています。早産防止のためにも、インフルエンザ対策は重要です。 |
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対策として予防接種がよく知られていますが、妊婦さんも予防接種を受けることができます。妊娠中のどの時期でも接種できますし、予防接種による赤ちゃんへの影響を気にする必要は、ほぼありません。むしろ、妊娠8カ月以降の妊婦さんが予防接種を受けておくと、生まれてきた赤ちゃんのインフルエンザ感染率が減るというデータもあります。また、授乳にも影響しないといわれているので、授乳中の女性も受けることができます。 |
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インフルエンザの予防接種の効果が出るまでには、2〜3週間かかるといわれています。ワクチンの効果は4カ月程度続きます。インフルエンザが12月ごろから増えると想定すると、11月中には予防接種を受けておいたほうがよいでしょう。予防接種はインフルエンザの感染率を下げ、仮にインフルエンザにかかっても重症化を防ぐ効果が期待できます。とはいえ、予防接種で完全に防げるわけではありません。マスクの着用、手洗い、部屋を乾燥させない、人混みを避けるなど、日々の予防を心掛けることも大切です。 |
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