|
|
妊娠を回避するための最終手段 「緊急避妊ピル」は性交後72時間以内に服用を |
|
|
|
|
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士 |
|
|
避妊に失敗、または避妊しなかった性交の後に、妊娠を回避するための最終手段として用いられる「緊急避妊」。2011年、世界でもっとも普及している緊急避妊ピル「レボノルゲストレル」が日本でも承認されました。 |
|
緊急避妊ピル「レボノルゲストレル」は着床の阻害というよりも、排卵に影響を及ぼすことで妊娠の成立を阻止していると考えられます。投与後5日以内に、約80%の女性で排卵の抑制や遅延が引き起こされ、その間に子宮内に進入している精子は受精能力を失います。生殖医学の世界では、着床を妊娠の成立としているので、レボノルゲストレルは人工妊娠中絶薬の分類には入らないといえます。 |
|
|
|
避妊を希望する女性の最終月経を聞き、妊娠が疑われるときは妊娠検査を行います。さらに、最終月経以降の性交のうち、避妊したかどうか、避妊に失敗しなかったかどうかも確認します。緊急避妊ピルの服用は、性交後72時間以内に限られます。服用したからといって、その後数日あるいは数週間にわたって性交が行われるときは、妊娠は回避できません。避妊できなかった場合でも、レボノルゲストレルが胎児に影響することはないので、妊娠を望む方には分娩を勧めています。 |
|
|
|
服用後おおむね21日以内に月経のような出血があります。21日を超えても出血がない場合は、妊娠の可能性があります。いずれにせよ、望まない妊娠で女性が苦悩することがないよう、緊急避妊ピルのことをより多くの人が知っておくべきです。また、日ごろから避妊効果の高い経口避妊薬を用いるなどして、計画的に避妊することも大切です。 |
|
|
|
|
|
|
|