くまにち メディカルインタビュー
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小児科最前線 おたふくかぜ

2005/9/17掲載
 
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髄膜炎などの合併症に注意を
 
出町おがたこどもクリニック院長
緒方敬之氏
最近、県下の幼稚園や保育園で流行している「おたふくかぜ」。その詳しい症状や治療法などについて伺いました。

 ■「おたふくかぜ」とは?
 正しくは、流行性耳下腺炎といい、ウイルスの感染によって発症します。耳の下や顎の下が7〜10日間ぐらい腫れて痛みますが、腫れは片方だけの場合もあり、感染しても約3分の1は、はっきりした腫れが見られないこともあります。また、38℃前後の熱が2〜3日続く場合もあります。

 ■治療法について教えて下さい
 腫れを冷やしたり、痛み止めを飲んだりという対症療法になりますが、合併症に注意する必要があります。合併症では、主に「髄膜炎」…頭の痛みと嘔吐を伴う、「精巣炎」…睾丸の腫れ(思春期以降に多い)、「難聴」…(頻度はおたふくかぜにかかった人の数百人〜1万5000人に1人と報告に幅があります)などに注意してください。難聴はふつう片方の耳におこりますが、最初のうち幼い子どもでは分かりにくく、めまい、ふらつき、吐き気などの症状が出ることがあります。

 ■難聴は改善しますか?
 おたふくかぜによる難聴は、一度かかってしまうと、治療しても改善はほとんど望めません。ですから、特に難聴予防という点から考えると、ワクチン接種での予防が大切と言えます。現在は任意接種(自費)になっていますので、かかりつけの先生から十分な説明を聞かれた上で、判断されることをお勧めします。その他、心配なことがあればかかりつけの小児科の先生にご相談ください。



 
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