|
|
スギ花粉やダニアレルギーに効果 舌下免疫治療で約2割が根治へ |
|
|
|
|
なかの耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック院長
中野幸治氏
|
|
|
熊本の来春の花粉飛散量は、今年より少なくなると予想されています。しかし、すでに発症している人は、症状を軽減するためにも治療を継続することが大切です。注目を集める舌下免疫治療について聞きました。 |
|
今年の熊本の夏は、天候が不順で雨の日も多く、気温が低かったため、来春の花粉飛散量は、過去10年平均の半分ほどになる見込みです。既に花粉症を発症している人にとっては朗報ですね。しかし花粉症は、飛散量が少ないからといって発症しないわけではありません。今年は飛散量が例年より少なかったといわれていますが、それでも症状が重かった人などは、特に継続して治療されることをお勧めします。 |
|
|
|
投薬治療やレーザー治療のほか、アレルギーの原因物質を注射して反応を減らす「減感作療法」、さらにはスギ花粉症の根治を目指す「舌下免疫治療」などがあり、治療の選択肢が広がっています。 |
|
|
■舌下免疫治療を希望される人が増えているそうですね。 |
|
スギ花粉を含むエキスを1日1回、舌の裏側に滴下する治療で、自宅で服用できます。通院は1カ月に1回程度です。2〜3カ月で効果が表れ始めるといわれています。ただ、最低でも3年間の継続が必要です。一度発症すると根治は難しいとされていた花粉症ですが、この治療を施すと約2割が根治、薬を半分以下に減らせる人が約6割に上るといわれています。また、副作用も少ないため、薬を服用できなかった人が、この治療に移行するケースが増えています。保険も適用されますので、経済的にも安心ですね。 |
|
|
■ダニアレルギーに効果のある舌下免疫治療も始まったとか。 |
|
12月から保険適用となる予定です。ダニの舌下免疫治療は12歳以上であれば、どなたでも始められます。花粉症の治療に使うようなエキスではなく、錠剤をゆっくり口の中で溶かして服用します。この治療においても、自宅で服用ができるため、通院の負担を軽減できます。最近は気密性の高い住宅環境などにより、ダニが増殖し、ハウスダストが原因で咳が止まらなかったり、気管支炎になったりする人が増えてきています。ダニアレルギーを根治できる治療法として、今後この治療を選ぶ人が増えてくるのではないでしょうか。それぞれの治療には、メリットとデメリットがあります。従来の治療とも併用できるので、詳しくは専門医にお尋ねください。 |
|
|
|
|
|
|
|