|
|
さまざまな病気に潜む歩行障害。症状見極め適切な診療を |
|
|
 |
|
医療法人社団 知新会 西村内科脳神経外科病院 医師
山川 孝氏
|
|
 |
歩行障害とひと口に言っても、その症状や進行状況により診療科が異なるそうです。歩行障害を引き起こす病気の種類や特徴的な症状について聞きました。 |
■歩行障害が起こる病気には、どのようなものがありますか。 |
 |
最も多いのは、下肢の関節の変形や骨折などの整形外科疾患で、痛くて歩けないのが特徴です。痛風や膠原(こうげん)病などの内科的疾患でも同じような関節痛を来します。歩きだしは正常なのにしばらく歩くと痛みやしびれで歩けなくなる関節性跛行(はこう)は、整形外科の脊柱管狭窄(きょうさく)症や、血管外科の閉塞性動脈硬化症で生じます。電解質異常により生じる四肢脱力は、代謝内科の内分泌障害や周期性四肢まひ、あるいは腎臓内科の腎不全でも起こります。また、目まいで歩けないメニエール病や良性発作性目まいは耳鼻科など、歩行障害といっても、症状によりさまざまな診療科が担当します。 |
|
 |
 |
神経内科系の疾患の特徴は、足に力が入らず歩けなくなったり、力は入るけれど歩き方がおかしくなったりします。このような症状が起こる病気には、脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などのほか、頭蓋内血腫、パーキンソン病、脳腫瘍、末梢神経炎(ギラン・バレー症候群)などがあります。また、神経内科領域の疾患は、その症状が急に生じたのか、徐々に生じたのかなども診断の目安となります。 |
|
 |
■急に発症する病気にはどのようなものがありますか。 |
 |
片まひが起こる場合、脳血管障害の可能性が高くなります。両下肢のまひは、脊髄の炎症や椎間板ヘルニアなどの物理的圧迫、脊髄動脈の血管障害などが疑われます。また、風邪の後1週間ぐらいに両下肢のまひやしびれが生じるギラン・バレー症候群も急速に症状が進みます。 |
|
 |
 |
パーキンソン病があります。小刻み歩行でいったん歩き出すと、方向転換が難しいのが特徴です。ゆっくり進む歩行障害に、認知症と尿失禁を伴う正常圧水頭症も比較的多い疾患です。このほか、極めてまれな疾患ですが、脊髄小脳変性症、進行性筋ジストロフィー症などの神経難病もあります。このように、歩行障害の原因はさまざまで、その診断には症状の経過と共に、MRI・CT・血液検査・髄液検査などによる総合的判断が必要です。整形外科や脳外科で原因が分からない歩行障害がある場合は、神経内科の専門医を受診されることをお勧めします。 |
|
 |
|
|
 |
|
|