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流行が予想される「リンゴ病」。妊婦が感染すると胎児に重篤な影響も |
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うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士 |
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ほっぺたが赤くなることから、「リンゴ病」と呼ばれる伝染性紅斑。現在、福岡や佐賀などでの流行が予想されています。妊婦が感染すると、胎児水腫といった重篤な症状を引き起こす「リンゴ病」について詳しく聞きました。 |
■「リンゴ病」の原因と症状について教えてください。 |
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「リンゴ病」はヒトパルボウイルスB19の感染が原因です。10〜20日程度体内に潜伏したあと、ほおに赤い発疹が現れ、その後手や口にも網目状の発疹が出ます。子どもが感染してもほとんどが重症化せず快方に向かいますが、大人が感染した場合、赤い発疹が出ることは少なく、風邪のような症状で済んでしまったり、逆にとても強い関節痛を発症し歩けなくなることもあります。 |
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妊婦への感染こそ、一番注意しなければなりません。妊婦が感染すると、本人に症状が出なくても、胎盤を介して胎児に感染し、流産などを引き起こす可能性があります。産婦人科をしていると、数年に1人くらいの間隔で妊娠中に感染したお母さんを診ることがあります。このウイルスは赤血球の元になる細胞に感染し破壊します。その結果、赤血球の産生が一時的に停止し、胎児は重症の貧血を発症。それが進行することでむくみを引き起こします(胎児水腫)。母体の感染から2〜17週後に胎児に影響が出てきますので、2週間ごとの超音波検査など、長期間にわたる胎児の観察が重要です。 |
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うがいと流水による丁寧な手洗い、そしてできるだけマスクをすることをおすすめします。タオルは家族でも別々に使いましょう。外出や人混みもできるだけ避けて、リンゴ病も含めて感染症の症状がある人には近づかないことが大切です。 |
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