くまにち メディカルインタビュー
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皮膚科編

2015/2/6掲載
 
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AGA(男性型脱毛症)に注目の新治療 内服や再生因子のイオン導入で発毛を促進
 
のぐち皮ふ科院長
野口 博光氏
医学博士。皮膚科専門医。 1990年防衛医大卒。自衛隊熊本病院、熊本大・大学院を経て、のぐち皮ふ科院長。
加齢とともに、細くなったり抜けたりして、ボリューム感がなくなってしまう髪の毛。髪の悩みは男女を問わずありますが、男性特有の症状であるAGA(男性型脱毛症)について、治療法を聞きました。

 ■AGAについて教えてください。
 AGAとは男性型脱毛症の意味で、思春期以降、髪の生え際や頭頂部などの髪が薄くなっていく症状です。20歳〜69歳の男性の3人に1人が該当するというデータもあり、遺伝や男性ホルモンの影響などが原因とされます。進行性のため放置しておくと抜け毛が続き、徐々に薄毛が目立ち始めます。

 ■治療はどうなりますか?
 AGAの治療薬にはさまざまな種類があり、(1)飲むタイプ(2)頭皮に付けるタイプに分けられます。(2)の治療法の一つに、再生因子を皮膚にイオン導入する方法があります。

 ■まず、飲み薬について教えてください。
 フィナステリドの錠剤を1日1回服用します。この薬には、抜け毛を促す原因物質とされるDHT(活性型男性ホルモン)の産生を阻害する作用があるため、AGAの進行を抑えます。約6カ月の服用で、抜け毛が減る、うぶ毛が太くなり伸びる、後退していた生え際が前進するなどの効果が期待されます。

 ■服用上の注意点はありますか?
 この薬品は成人男性だけ服用できます。最近、インターネットなどで取り寄せる例も聞きますが、出どころの不明な薬は安全性が危惧されており、思わぬ健康被害に遭う場合もあります。薬は医師の処方を受け、正しく服用してください。

 ■再生因子のイオン導入とは、どんな治療法ですか?
 最近、注目されている再生医療を応用した治療法です。EGF(上皮細胞増殖因子)やFGF(繊維芽細胞増殖因子)などの成長因子を含む再生因子を、マイナスイオン化した専用液に溶かし、電気的な作用で皮膚に直接導入します。表面的な塗布に比べ、有効成分の肌への浸透をより高められます。

 ■施術はどのようになりますか?
 カウンセリングで頭髪や頭皮の状態をチェックし、クレンジングを行います。その後、15分〜20分イオン導入をします。施術中はチクチクとした軽い刺激を感じる程度で、最後にヘッドマッサージを行います。個人差はありますが、週1回の施術を2カ月ほど継続すると、効果が実感できるようになります。

 ■髪の悩みは女性にもありますが。
 頭皮や頭髪のトラブルは男女を問わずさまざまで、原因や治療法もそれぞれ異なります。まずは皮膚科の医師までご相談ください。



 
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