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スギ花粉症の根治に大きな期待 保険適用・自宅服用の舌下免疫治療法 |
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なかの耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック院長
中野幸治氏
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10月から保険適用が始まった「舌下免疫療法」は、スギ花粉による花粉症の根治に期待が寄せられる治療法です。治療の内容やメリットなどを聞きました。 |
■来年の花粉の飛散はいつごろと予想されていますか。 |
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2月初旬くらいには飛散し始めるといわれています。九州では例年より飛散が少なく、昨シーズンの半分くらいと予想されていますが、関西や関東では例年並みのようです。春先は、受験などで関西、関東に移動する人も多いと思いますので、早めの予防が大切です。 |
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花粉のシーズン前の治療としては、レーザー治療のほか、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を注射して、過剰な反応を減らす「減感作療法」などが知られています。ただ、減感作療法は1週間に1〜2回のペースで通院しなくてはならず、時間をとられる煩わしさから、治療を止めてしまうという方もいました。しかし、スギの花粉症の根治に期待が高まる「舌下免疫療法」は、自宅で服用ができる、新たな治療法として注目されています。 |
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スギ花粉を含むエキスを1日1回、舌の下に滴下し、約2分間放置し飲み込みます。最初の2週間で量を少しずつ増やし、3週目からは一定量を滴下します。効果がすぐに表れても、アレルギーの原因物質を体に慣れさせるためには、最低3年間の継続が必要で、とても根気のいる治療です。しかし、今まで一度発症すると根治は難しいといわれていた花粉症に対し、この治療を施すと約2割の人が根治、薬が半分以下に減らせるなど有効な人は約6割に上るといわれています。根治を目指している人にとっては期待が大きいのではないでしょうか。また、この治療法は(1)重篤な副作用がなく、自宅で服用できる(2)注射による治療の痛みがない(3)保険が適用される―などのメリットがあります。治療をスタートして効果が表れ始めるのが、早くても1〜2カ月後といわれています。したがって、2月の飛散シーズンを迎える前、遅くとも12月中には治療をスタートされることをおすすめします。 |
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幸い10月から保険適用となりましたので、3割負担で治療ができます。ぜんそくを発病されている方、妊婦の方などは治療ができないこともありますので、詳しくは専門医にお尋ねください。 |
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