くまにち メディカルインタビュー
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皮膚科編

2014/11/7掲載
 
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肌への負担少ないヒアルロン酸注入 スタンプ注射で目の周りや口元にも
 
のぐち皮ふ科院長
野口 博光氏
医学博士。皮膚科専門医。 1990年防衛医大卒。自衛隊熊本病院、熊本大・大学院を経て、のぐち皮ふ科院長。
肌の乾燥を防ぎ、みずみずしさやハリを保つ働きがあるヒアルロン酸は、加齢とともに体内から減少していきます。肌への負担を少なく、まんべんなくヒアルロン酸注入を行うスタンプ注射について聞きました。

 ■スタンプ注射によるヒアルロン酸注入について教えてください。
 スタンプ注射によるヒアルロン酸注入とは、専用の医療機器で1ショット5針を瞬時に肌にスタンプするように当てていく方法です。これにより、ヒアルロン酸を主とする成分を、皮膚の真皮層にまんべんなくスピーディーに注入できます。

 ■今までと、どう違うのですか?
 これまでは主に、注射器による手打ちで行っていました。額のしわやほうれい線などの大きなしわには有効でしたが、目の周りや口元など、皮膚が柔らかく小じわができやすい部分への施術は難しい点がありました。というのも、ヒアルロン酸は粘度が高くどろっとしているため、注入箇所に不均一な凹凸が生じる恐れがあったからです。

 ■施術中に痛みはありませんか?
 針の太さが0・18ミリと極細で、事前に麻酔クリームを塗るため、痛みはほとんど感じずに済みます。手打ちの注射が苦手だった方も、スタンプ式なら針が見えないので抵抗感がないようです。

 ■施術の手順を教えてください。
 洗顔で化粧などを落として麻酔クリームを塗り、30分ほど時間をおきます。スタンプ注射は顔全体にまんべんなく当てますが、目の周りや口元など患者さんが希望する箇所には重点的に行います。施術時間は痛みがないかなど確認しながら30〜40分ほど。事前の医師のカウンセリングを含めて1時間半程度を見込んでおくとよいでしょう。

 ■効果はどれほど持続しますか?
 翌日には肌のハリが増して、ほうれい線などの大きいしわが浅くなったと感じられます。効果は1回でも実感できますが、その後2〜3週間の間隔で3回、2〜3カ月間隔で2回の計5回を1クールで行うと、より効果が高まります。ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されていくので、実際に治療を受けた方は、半年から1年ほどで次の施術を希望する例が多いようです。

 ■治療上の注意点はありますか?
 術後に赤い注射痕が出ることもありますが、数時間から数日で消えます。当日はメークを控え、洗顔時も強くこすらないようにしてください。翌日からは普通にお化粧ができます。また、妊婦や妊娠の可能性のある方、過去にヒアルロン酸注入でアレルギーが出た方などは受けられませんので、事前に医師によくご相談ください。



 
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