くまにち メディカルインタビュー
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放射線科編

2014/9/5掲載
 
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さまざまな検査が必要な「不明熱」。原因検索・診断にPET検査が有効
 
魚住クリニック 院長
魚住秀昭氏
「熱が出た」といえば、まずは風邪を疑いますが、風邪ではなく熱が続く…となると不安になりますね。原因がすぐには分からず、発熱が長く続く「不明熱」について聞きました。

 ■不明熱とはどんなものですか。
 体温は個人差があります。一般的には36・5度前後の人が多い平熱は、それより高くても低くても、それがその人の平常の状態なら問題ありません。不明熱とは、38・3度以上の発熱が3週間以上続き、1週間検査しても診断のつかない原因不明の発熱のことです。しかし、最後まで不明なのはわずかで、感染症や悪性腫瘍、膠原病、血管炎症候群のいずれかに当てはまることが多いようです。

 ■診断のために、どんな検査が行われますか。
 診断にはまず、詳細な病歴の聴取と全身の診察による理学所見の検討が不可欠です。そして一般血液検査、尿検査、心電図、胸部X線などの検査を行います。そのほか、ホルモンのチェック、胸部から腹部のCT検査などを行う場合があります。これらの検査で病像がつかめないときは、骨髄検査、肝生検、リンパ節生検などが検討されます。

 ■PET検査もその一つですか。
 不明熱の原因検索・診断には、複数の診療科でさまざまな検査を受けなければならないことが多いのですが、PET検査が迅速で確度の高い診断につながるという有効性が、2011年に国立国際医療研究センターなどから発表されました。約30分の撮影でほぼ全身の状態を画像にするPET検査は、炎症の場所や感染症、がんなど発熱原因を特定し、最適な治療法を選択するのに役に立ちます。ただし、不明熱の診断でのPET検査は保険外診療となります。



 
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