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神経内科編

2014/7/4掲載
 
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心房細動による脳梗塞予防に新薬! 胸部に不快感ある高齢者は早めに受診を
 
医療法人社団 知新会 西村内科脳神経外科病院 院長
吉本 幸生氏
高齢者に多いといわれる、心房細動という不整脈。放置していると、脳梗塞を起こし、重篤なケースに陥ることも少なくありません。脳梗塞を発症しないための予防法などについて聞きました。

 ■心房細動から脳梗塞を引き起こすことがあるのですか。
 心房細動は、自覚症状を伴わないことが多いため、発作に気づきにくく、健康診断を受けていても分からないことがあります。軽い動悸(どうき)や不整脈があっても、すぐに症状が治まるため見逃すケースも多いようです。心房細動に気づかずそのまま放置すると、心房内の血液の流れが滞り、血液の塊である血栓ができやすくなります。この血栓が脳に運ばれて血管に詰まり、脳梗塞を引き起こすというわけです。

 ■心房細動を見逃さないことが大切ですね。
 そうです。この心房細動による脳梗塞を発症してしまうと、重篤なケースに陥り、命の危険も伴います。一命をとりとめても、半身まひや失語症など、その後の生活に影響を及ぼす重い神経障害が残ることがあります。心房細動の段階で治療につなげるためにも、早期の発見、治療が大切です。

 ■予防法などはありますか。
 これまでの予防薬は、抗凝固作用を強くすると脳梗塞の発症を抑えられる半面、頭蓋内出血の危険性が高まるというリスクもありました。幸いに近年、使いやすく、細かな血液検査や食事制限を必要としない3種類の新薬(保険適応)が登場しました。これらの開発により、頭蓋内出血の危険を抑えつつ、脳梗塞の予防ができる時代になったといえます。ただ新薬は、心房細動のあるどの患者さんにも必要というわけではありません。まずは、脳梗塞発症の危険度が分かる評価スコアを用い、必要性を点数化。予防薬が必要か、必要でないかを見極めます。

 ■心房細動を見逃さないために、できることは。
 心房細動は、加齢とともに発症リスクが高くなります。胸部の不快感や動悸を感じたことのある65歳以上の方は、一般的な心電図検査に加え、心臓の動きを24時間チェックできる検査などもあります。脳梗塞の診断に有用なMRI検査と併せ、一度専門医を受診されることをお勧めします。



 
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