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妊娠中は禁忌となる「非ステロイド系消炎鎮痛剤」 内服薬だけでなく、テープ剤にも注意を |
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うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士 |
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頭痛薬や痛み止めとして普段、私たちが何げなく使っている解熱鎮痛剤や湿布薬。しかし妊娠中の場合、成分によっては使用できない薬もあるそうです。産婦人科医に詳しく聞きました。 |
■妊婦さんが使用できない「非ステロイド系消炎鎮痛剤」とは? |
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非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)とは、いわゆる解熱鎮痛剤のことです。妊娠中期(16〜27週)から後期(28週〜出産まで)におけるこれらの薬剤の内服および注射は、胎児の循環器系に影響を与える可能性があるため、平成23年11月から、使ってはいけない「禁忌」とされています。NSAIDsの代表例としては、イブプロフェン、インドメタシン、ジクロフェナムナトリウム、フルルビプロフェン、ロキソプロフェン、ケトプロフェンなどが挙げられます。 |
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今年5月に医薬品医療機器総合機構(PMDA)から、テープ剤などの外用薬についても注意が喚起されました。外用薬による副作用の報告は全国で5症例あり、胎児の動脈管の狭窄や閉鎖、妊娠中期の羊水過小などが起きています。いずれも薬剤の使用中止で回復していますが、妊娠後期は内服薬だけでなく外用薬も使わないこと、妊娠中期には使用を必要最小限にとどめることが推奨されています。NSAIDs以外では解熱鎮痛剤の一種アセトアミノフェンについても、日本小児科学会から胎児の動脈管収縮の報告が上がっています。お産を扱う医療機関であればこうした情報を把握していますが、整形外科や内科の場合、行き渡っていない可能性も考えられます。赤ちゃんの安全のためにも、妊娠中の鎮痛剤や湿布薬は、産婦人科で処方してもらうようにしましょう。 |
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