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産科・婦人科編

2014/2/21掲載
 
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リラックスに効果が期待される温泉 妊娠中は泉質や入浴時間などに注意して
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
先日、環境省が「温泉法」の基準を見直し、入浴を避けるべき「禁忌症」から「妊娠中」を削除する方針を決めたという報道がありました。温泉と妊娠中の女性との関係について、専門医に詳しく聞きました。

 ■温泉が早産などに影響するのか、妊婦さんは気になるところです。
 温泉が早産や流産の原因になるのか、その関連を示す論文というのは、残念ながら今のところ見当たりません。温泉の浴場入り口にはよく、「妊娠中、特に、妊娠初期と後期には入らないこと」と書かれてありますが、数日間の温泉旅行であれば、家庭での入浴とほとんど違いはありません。温泉旅行と言っても、医学的に見れば“旅行して入浴すること

 ■温泉に入る上での注意点は?
 妊娠中は皮膚が少し過敏になっており、妊娠掻痒症(そうようしょう)になったり、湿疹ができやすくなります。比較的刺激が強い硫黄泉や濃い食塩泉、放射能と関係のあるラジウム泉などは避けたほうがよいでしょう。また、高温の温泉や長時間の入浴もよくありません。入浴中、母胎と胎児はさまざまな影響を受けます。適度な入浴であれば、心拍出量の増加、新陳代謝の促進、血圧の軽度の低下、ストレス解消などの効果があります。まれに、軽度の子宮収縮を起こすことがありますが、陣痛を誘発する心配は少なそうです。妊娠経過に異常がなく、早産や流産の傾向がない妊娠安定期であれば、温泉は気分のリフレッシュに役立ちます。しかし、安定期と呼ばれるおよそ妊娠16週以降、22週を過ぎても早産は約4%の確率で起こるので、安定期でも慎重でいるべきことには変わりありません。少なくとも、万が一の転倒や気分不良に備え、一人での入浴は控えましょう。



 
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