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産科・婦人科編

2014/1/24掲載
 
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激しい腹痛・胸痛・頭痛などの症状に注意を 命に関わることもある「経口避妊薬」の副作用
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
確実な避妊法の一つであり、つらい生理痛や経血量の軽減などにも役立つことから、服用する女性が増えつつある経口避妊薬(低用量ピル)。しかし最近、経口避妊薬の命に関わる重大な副作用が報告されたそうです。

 ■経口避妊薬を服用する女性が今、増えているそうですね。
 経口避妊薬の服用の目的は、避妊のためだけではありません。月経に伴うひどい下腹痛や腰痛、頭痛など、日常生活にも支障をきたすような、いわゆる月経困難症の改善が期待できるほか、子宮内膜症の治療にも使われています。また、月経の量が減ることで貧血にもなりにくく、月経周期が28日前後に安定し、仕事や勉学の計画も立てやすくなります。女性の生活の質を向上させる上で、経口避妊薬の有益性は大きいといえます。しかしその一方で、命に関わる重大な副作用もありました。

 ■詳しく教えてください。
 経口避妊薬を服用中、「静脈血栓症」を発症するケースがあります。血栓症による死亡例は、この10年間で11人報告されました。服用している女性の割合からすれば、発症頻度は低いといえるものの、症状が重篤化することがあります。経口避妊薬を服用中に次の症状が見られた場合は、ただちに服用を中止し、救急医療機関を受診してください。「激しい腹痛」「激しい胸痛・息苦しい・胸を押しつぶされるような痛み」「激しい頭痛」「視界に見えにくい部分がある・視野が狭い・舌のもつれ・失神・けいれん・意識障害」「ふくらはぎの痛み・むくみ、ふくらはぎを握ると痛い、赤くなっている」です。高齢や肥満のほか、喫煙する方は特に発症リスクが高くなるといわれており、注意が必要です。早期に診断されれば、治療によって重症化を防ぐことができます。



 
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