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部分入れ歯を安定させるインプラント 補助的な役割果たし、歯茎の痛みを軽減 |
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添島歯科医院副院長
坂口 倫章氏
厚生労働省指定臨床研修指導医
日本歯周病学会認定歯周病専門医 |
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インプラントが普及する中、失った歯の全てをインプラントにするのではなく、部分入れ歯の補助装置として使用するケースが増えているそう。補助的な役割を果たすインプラントについて聞きました。 |
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一番多いのは歯周病によるものです。40歳以上の約8割は、歯周病に罹患(りかん)しているといわれています。案外知られていませんが、歯周病は高血圧や糖尿病と同じ慢性疾患です。放置し症状が現れて受診したときには、かなり進行し、歯を喪失せざるを得ないというケースも多いのです。次に多いのがむし歯です。歯周病やむし歯になり歯をなくしてしまっては、おいしいものを食べられない、発音しづらいだけでなく、嚥下(えんげ)機能も低下し、誤嚥(ごえん)しやすくなります。高齢社会に向けて、いかに自分の歯を失わずにいられるかが大切です。 |
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■歯を喪失した場合、どのような治療法があるのですか。 |
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主な治療法としては、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどです。治療法は、それぞれのケースで異なるため、いかに残った歯や歯茎に負担をかけずに治療を組み合わせるかが大切です。一般的に、全部の歯をインプラントにすればいいと思う方もいらっしゃるでしょうが、多数のインプラントを入れるには、手術に関わる体力的な側面、そして経済的負担まで考えて治療法を選ばられることをお勧めします。 |
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部分的な入れ歯の場合、入れ歯が動いたり、硬いものがかめない、歯茎が痛いなどとよく聞きます。しかし、数本のインプラントを部分入れ歯の補助装置として使用することによって、これらは改善できます。治療法は1〜2本のインプラントを埋め込み、入れ歯を安定させるというものです。入れ歯だけの場合は欠損した両端の歯にバネを掛けて固定させるため、健康な歯にも負担をかけてしまいますが、インプラントを補助的に入れれば、残った歯に負担をかけずに入れ歯を使用できます。また、入れ歯そのものも安定し歯茎の痛みもほとんどなくなり、歯茎が痩せ細っていくことも防止できます。インプラントは、今までの入れ歯の弱いところをフォローするものと考えていただければよいと思います。現在お使いの入れ歯を使用できる場合もありますので、専門医にご相談ください。 |
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