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慈恵病院産婦人科医師
蓮田 健氏
九州大学医学部卒業
九州大学付属病院、国立病院九州医療センターなどで産婦人科勤務 |
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人には相談しづらい、尿失禁の悩み。「恥ずかしい」という理由から、受診を先送りにする人は多いようです。ただ、手術は比較的短時間で済み、日帰りも可能なのだそう。詳しく話を聞きました。 |
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尿失禁という症状は、よく「尿もれ」という言葉で表現されます。意外と女性に多い症状で、40%〜50%の方に見られます。 |
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女性の尿道は、男性に比べて短いためです。また、男性の尿道はしっかりした筋肉で覆われていますが、女性の尿道周囲の筋肉は弱いため、尿失禁を起こしやすいといわれています。尿失禁は年齢が上がるごとに増えます。これは加齢とともに筋力が低下するためです。 |
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尿失禁はいくつかの種類に分かれます。よく見られるのは「切迫性尿失禁」と「腹圧性尿失禁」です。「切迫性尿失禁」とは、急に尿意をもよおし、トイレに行く前に、間に合わずもれてしまう症状です。治療は、薬の処方が中心となります。一方、「腹圧性尿失禁」は、咳やくしゃみの際にもれる症状で、重いものを抱えたり、走ったりするときにも、もれます。症状が軽い場合は、薬や「骨盤底筋体操」と呼ばれる方法で改善します。症状が重くなると、手術が必要です。 |
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いくつかの方法が考案されていますが、その一つに「TOT手術」というものがあります。膣に切開を加え、テープを挿入する隙間を作った上で、尿道の下にテープを挿入する方法で、手術の時間は30分程度で済みます。患者さんの体への負担が少なく、病院によっては日帰り手術を行っているところがあるほどです。膣に切開を加える際、痛みがないように腰から麻酔を用いるのですが、病院の判断によっては、1泊〜2泊の入院で対応するところもあります。いずれにしても、この手術でおよそ9割の方が良くなるといわれています。 |
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はい。尿失禁の症状はひどくなると、日常生活に大きな支障を来します。「外出先で、いつもトイレを探しておかなければいけない」「仕事で外回りができない」「においが気になる」「旅行に行けない」など悩みは深刻です。そのため、手術後に尿失禁の症状が消失すると、患者さんは、その効果に大変驚かれます。そして大半の方が、もっと早く受診しておけばよかったとおっしゃるのです。「恥ずかしい」という思いから受診されない方や、「年だからしょうがない」と、あきらめている方も、症状が重症化する前に、早めに受診されることで、尿失禁の症状はもちろん、精神的な苦痛も和らぐのではないかと思います。 |
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