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自覚症状があまりない慢性腎臓病 50歳を過ぎたら意識的に検査を受けて |
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くわみず病院 副院長
松本 久氏
日本循環器学会認定循環器専門医、日本心血管インターべーション
治療学会認定CVIT専門医 |
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現在、国内の推定患者数は2000万人とも言われている慢性腎臓病(CKD)。熊本県は特に透析患者が多いと報告されていますが、あまりピンとこない人も多いのではないでしょうか。予防や治療について詳しく聞きました。 |
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腎臓機能の低下や尿タンパク、尿毒素などの異常が続く慢性腎臓病のことです。進行すると腎不全を起こし、透析治療が必要になることもあります。腎臓病はこれまで高血圧や糖尿病の合併症ととらえられてきましたが、近年、透析治療が必要な患者さんが増えており、腎臓病そのものが問題視されています。 |
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昨年、日本透析医学会から報告されたデータによると、熊本県の人口10万人あたりの透析患者数は全国ワースト1位。透析治療が必要と診断される、いわゆる透析ラインに達する患者さんを減らすには、早期発見・早期治療が重要です。そのため、CKD対策を熊本市の健康課題に挙げ、同市医師会と合同で予防や治療の取り組みが進められています。 |
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■治療プログラムを実施する「教育入院」の取り組みがあるとか。 |
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CKDの治療は、薬で機能低下を防ぐとともに、食事や運動など生活上のコントロールも必要になってきます。そこで、医師、看護師、薬剤師、栄養士が総合的に関わり、生活指導を含めた治療プログラムを実施する「教育入院」が始まっています。入院期間は3泊4日で、保険が適用されます。患者さん自身もCKDについて正しく認識し、前向きに治療に取り組んでいただくことで、外来治療による効果も高まります。また、腎臓病は心臓病など循環器系の病気や糖尿病、睡眠時無呼吸症候群とも関連しています。専門スタッフの充実とチームによる総合的な治療で、経過をしっかり見ていくことが必要です。 |
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腎臓病は自覚症状があまりないので、自分で意識して検査を受けることが予防につながります。腎臓の機能は、年齢とともに低下します。健康な人でも60歳を過ぎると、約6割の人がピーク時の半分以下に機能が低下すると言われています。50歳を過ぎたら定期的に検査を受け、腎臓の状態をチェックすることが大切です。高血圧、高血糖、コレステロール値の高い人、喫煙習慣のある人は特に注意が必要です。腎臓病の検査は、血液検査と尿検査で、受診したその日に判定することができます。健康診断や特定健診などで少しでも気になる結果が出たら、早めに検査を受けることをお勧めします。 |
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