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歯科編

2012/5/18掲載
 
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舌側矯正も表側矯正も「予測模型」が重要 治療後の歯並びをオーダーメードで再現
 
DAN矯正歯科クリニック
松下 龍之介氏
歯科矯正をするに当たって、舌側(見えない)矯正も表側矯正も、矯正した後の歯並びや口元がどう変化するのか気になるところです。治療後の歯並びが事前に確認できる「予測模型」について、詳しく聞きました。

 ■矯正治療による歯並びや口元の変化が、治療前に分かる方法があるそうですね。
 はい。矯正治療で最も重要なことは、矯正医が提供できる歯並びと、患者さんがイメージしている治療後の歯並びや口元の変化を、治療開始前に一致させてから治療を開始することです。しかし、患者さんは「この歯を抜いて、ワイヤーを入れて、ゴムで引っ張って」など治療法の説明を受けても、治療後のイメージがよく分からないと思います。そこで重要になってくるのが予測模型です。

 ■具体的にはどのようなものですか?
 予測模型とは、患者さん自身の歯型から、矯正終了時の歯並びを三次元的に設計し、オーダーメードで再現した模型のことです。模型には、前歯を何ミリ動かし、前歯の傾斜は何度、奥歯は何ミリ横に拡大するなど、さまざまな情報が組み込まれています。特に舌側矯正は、予測模型をもとに、患者さん一人一人の歯の形状に合わせてオーダーメードで矯正装置を作成するため、予測模型の完成度が治療に大きく影響することも多いのです。

 ■予測模型のメリットは?
 矯正医が、すべての患者さんの口腔内を「予測模型なしに正確に把握することは不可能」だと考えています。そこで、患者さんの治療ごとに、予測模型と治療前の模型、前回の口腔内の写真を比較し、確認することで、より緻密な施術が可能になります。家に例えると、予測模型は家を建てる場合の設計図のようなもの。設計図や間取りを確認せず、家やマンションを購入する人はいないと思いますが、矯正治療も同じです。治療を開始する前に、ご自身の将来の歯並びを、矯正医とよく話し合い、ご自身の目で確認し、同じゴールを目指して二人三脚で頑張っていくことが大切だと思います。

 ■治療後の口元の変化が事前に分かると、患者も安心ですね。
 希望する患者さんには、レントゲンと顔の写真を組み合わせて、コンピューター上で治療後の横顔や口元の変化を見ていただくこともできます。予測模型は、より確実な治療につながるだけでなく、患者さんの安心感や治療後の満足度にも大きく影響する重要な役割を果たすと考えています。このような理由から舌側矯正や表側矯正で本格矯正を開始される全ての患者さんにお見せします。たった一度の矯正治療です。十分な説明を受け、ご自身の希望する矯正装置での治療をお勧めします。



 
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