くまにち メディカルインタビュー
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血管外科編

2011/7/1掲載
 
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下肢静脈瘤の「ストリッピング手術」 麻酔と術式の進歩で患者負担を軽減
 
熊本血管外科クリニック 院長
宇藤 純一氏
現在、日本人のおよそ1割が発症していると言われる「下肢静脈瘤」。近年、麻酔と術式の進歩によって日帰り手術が可能になったそうです。治療の詳細について聞きました。

 ■下肢静脈瘤とは?
 60歳前後の女性に多く見られる病気で、妊娠・出産や立ち仕事などにより脚の静脈の弁が損傷し、血液が逆流することによって発症します。太ももからひざ下にかけてこぶのような皮膚症状が現れたり、脚にうっ血、痛み、むくみを引き起こしたりします。重症化したケースでは皮膚に炎症や色素沈着、出血、潰瘍(かいよう)などが見られることもあります。

 ■治療法は?
 ももの付け根とひざ下を小さく切開して、弁が壊れた静脈を抜き取る「ストリッピング手術」という方法が標準的な治療法です。従来は最低でも2カ所の切開が必要でしたが、最近では術式の進歩により、軽度なら1カ所の切開で済むようになりました。傷跡が目立たず、再発の可能性が少ない治療法としてお勧めしています。

 ■実際の手術の流れを教えてください。
 初診時は問診と超音波検査を行います。手術当日は局所麻酔と静脈麻酔を併用します。手術時間は40分程度。麻酔の作用時間も短いので、手術直後から食事や歩行などの日常生活に戻ることができます。術後2日目から抜糸までは弾性ストッキングを着用します。日帰り手術が可能になったことで、「仕事でなかなか休みが取れない」という人も手術が受けやすくなったのではないかと思います。手術は保険が適用されます。症状によっては手術をしなくていい場合もあるので、お気軽に専門医にご相談ください。



 
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