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内科編

2011/4/1掲載
 
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心臓病や脳卒中引き起こす肥満 専門的治療で早期の改善を
 
熊本大学医学部 教授
尾池 雄一氏
美容面から気にすることが多い肥満。しかし、生活習慣病を発症する原因として健康面からの注意が必要です。肥満から起こる病気やメカニズムなどを聞きました

 ■肥満の人は増えていますか?
 過食や運動不足など生活習慣の乱れが原因で、肥満と判定される人が増加しています。体重が重く、肥満細胞が多いのが肥満ですが、メタボリックシンドローム、糖尿病、高脂血症、高血圧などに進展すると、生活の質が大きく損なわれます。さらに心臓病(狭心症、心筋梗塞)や脳卒中(脳出血、脳梗塞)に進めば、生命の危険にさらされることになります。最近の研究で、肥満が顕著になり内臓脂肪の過剰な蓄積が生じると、糖尿病や高脂血症、高血圧、心臓病、脳卒中を引き起こす因子が脂肪細胞から産生・分泌され、これらの疾患発症につながることが分かってきました。

 ■肥満がさまざまな疾患の原因になっているのですね。
 はい。肥満の程度のみならず、貯まってくる脂肪の質の違いによって、生活習慣関連疾患まで進展する危険性は異なってきます。つまり、肥満を予防することは言うまでもなく、肥満の状態を正しく診断して、早期に改善することが、疾患を未然に防ぐために重要です。

 ■そのためにはどうすればいいでしょうか?
 生活習慣を見直し、運動によるコントロールなどを含む、専門的な治療を継続して受けることが大事です。肥満を軽視せず、日本人の死因の上位を占める脳卒中、心筋梗塞の発症を抑えることにつながるという重要性を認識すること。そして、専門的な診断と治療を早期に受けることをお勧めします。



 
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