くまにち メディカルインタビュー
   HOME > 婦人科 インタビュー一覧> 婦人科 最前線
 
産科・婦人科編

2011/3/25掲載
 
MENU
美容整形
美容皮膚
ダイエット
内科
心療内科
歯科
皮膚科
婦人科
肛門科
がん治療科
小児科
眼科
整形外科
耳鼻咽喉科
神経内科
泌尿器科
放射線科
循環器内科
医療福祉
消化器外科
形成外科
味覚障害
免疫治療
血管外科
精神科
低出生体重児とメタボリック症候群 妊娠中の適切な体重増加量とは?
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
昔はよく「小さく産んで大きく育てる」と言われましたが、最近、低出生体重児は将来メタボリック症候群になりやすいことが分かってきました。

 ■赤ちゃんが生まれた時の標準体重はどのくらいですか?
 初産婦の場合、新生児の平均体重は2900g程度。経産婦では3000g程度と言われています。最近は頭囲や腹囲の計測値は以前と変わらないのに、体重が少ないスリムな赤ちゃんが増えてきました。早産の場合も増え、標準より体重が少ない低出生体重児が増加しています。

 ■昔は「小さく産んで大きく育てる」と言われていましたが。
 低出生体重児で生まれた赤ちゃんは、母親の体内にいた時に“飢餓状態”をプログラミングされ、成長にするに従い肥満傾向となり、成人病になりやすいことが明らかになりました。

 ■母親の体重増加との関係は?
 戦争中のオランダでは、飢餓状態にあった母親から生まれた赤ちゃんが、その後の調査で心臓疾患や糖尿病などの成人病になりやすくなったという報告があります。

 ■妊娠中における栄養摂取のポイントは?
 バランスのとれた食事、適切なカロリー摂取が大切なのは言うまでもありません。さらに、鉄や葉酸を意識して摂ることで、子どもの知能や運動能力が向上したというデータも発表されました。

 ■妊娠中の適切な体重増加量は?
 日本産婦人科学会や糖尿病学会、厚生労働省などの指針はそれぞれ異なっていますが、産婦人科医はおおむね、体重(s)を身長(m)の2乗で割った「カウプ指数(BMI)」を使っています。妊娠中に増加してよい体重を、妊娠初期から主治医に聞いておきましょう。



 
無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
  (c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市中央区世安1-5-1
くまにち.com トップページへ