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産科・婦人科編

2011/1/28掲載
 
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卵巣がんの7つの症状 早期発見にはカラードップラー検査が有効
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
進行するまでほとんど症状がなく、早期発見が難しいため、サイレントキラー(静かなる殺し屋)と呼ばれる卵巣がん。一般的ながんよりも生存率は低く、婦人科のがんの中でも、最も経過が厳しいとされています。

 ■そもそも卵巣がんとは?
 卵巣は、子宮の両側にある親指大の楕円形の組織で、女性ホルモンを分泌する臓器です。卵巣にできる腫瘍の85%は良性ですが、残り15%が悪性で卵巣がんとなります。

 ■卵巣がんが発生する頻度は?
 最近のデータでは、1年間に約8000人の日本人が卵巣がんにかかり、その半数近い4000〜4500人が死亡しています。診断時点に約70%が治癒が望めない進行がんの状態であり、婦人科の悪性腫瘍の中でも治療後の経過がよくありません。新しい抗がん剤が導入され、生存率も改善されましたが、それでも5年生存率は30%、10年生存率は10%です。

 ■卵巣がんの症状とは?
 英国のブリストル大学の研究で、卵巣がんには次の症状が関係していることが明らかになりました。@継続的な腹部膨満感A頻尿B腹痛C閉経後の性器出血D食欲の低下E直腸からの出血F間欠的な腹部膨満感、の7つです。中でも「継続的な腹部膨満感」が、最も卵巣がんと関わりのある症状だとわかりました。

 ■早期発見のためには?
 最近の報告では、熟練した医師の超音波検査で、腫瘍の大きさや形、固さなどを調べることができます。特に腫瘍の血流速度を計測するカラードップラー超音波検査で、手術前に悪性かどうかを区別することが可能との報告があります。卵巣がんは症状がないことが多いので、最低でも年に1度は婦人科のカラードップラー検査を受けましょう。



 
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