くまにち メディカルインタビュー
   HOME > 婦人科 インタビュー一覧> 婦人科 最前線
 
産科・婦人科編

2010/9/24掲載
 
MENU
美容整形
美容皮膚
ダイエット
内科
心療内科
歯科
皮膚科
婦人科
肛門科
がん治療科
小児科
眼科
整形外科
耳鼻咽喉科
神経内科
泌尿器科
放射線科
循環器内科
医療福祉
消化器外科
形成外科
味覚障害
免疫治療
血管外科
精神科
気になる妊娠中の温泉 一人で入らず、安定期でも慎重に
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
「妊娠中、特に妊娠初期と妊娠後期には温泉に入らない方がよい」と耳にすることがよくあります。実際、妊娠と温泉にはどういう関係があるのか、詳しく伺ってきました。

 ■妊娠中に温泉に行ってもよいでしょうか?
 数日間の温泉旅行であれば、家庭での入浴とほとんど違いはありません。温泉旅行と言っても、医学的に見れば“旅行して入浴する”ことと同じと捉えられています。

 ■温泉に入ることの注意点を教えてください。
 転倒や気分不良などを起こす可能性を考えると、高温の温泉や長時間の入浴はやめましょう。万が一の対処に備えて、決して一人で入浴しないようにしてください。

 ■泉質や温泉の種類によって気をつけることはありますか?
 妊娠中は皮ふが敏感になっており、妊娠掻痒症(そうようしょう)や湿疹ができやすいことがあります。刺激の強い硫黄泉・濃い塩泉の他、放射能と関係のあるラジウム泉などは避けた方がよいでしょう。

 ■その他の影響を教えてください。
 入浴により母体と胎児は、さまざまな影響を受けます。適度な入浴には、心拍出量の増加、新陳代謝の促進、血圧の軽度の低下、ストレス解消効果などがあります。まれに、軽度の子宮収縮を起こすことがありますが、陣痛を誘発する心配はなさそうです。妊娠経過に異常がなく、流早産の傾向がない妊娠安定期の妊婦さんであれば、悪いことはないでしょう。しかし、安定期と呼ばれているおよそ妊娠16週以降、22週を過ぎても早産は約4%の確率で起きています。安定期でも慎重でいることに変わりはありません。



 
無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
  (c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市中央区世安1-5-1
くまにち.com トップページへ