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産婦人科編

2010/8/6掲載
 
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受精障害を防ぐレスキューイクシー 迅速な診断で、体外受精をより有効なものに!
 
ソフィアレディースクリニック水道町
岩政 仁氏
熊本大学医学部大学院博士課程卒
日本産科婦人科学会専門医
日本生殖医学会生殖医療指導医
日々進歩している不妊治療。レスキューイクシー(ICSI)という治療法が注目されています。その詳細を聞きました。

 ■体外受精をしても、受精卵が得られないことがあるそうですね。
 一般の不妊治療をしても妊娠が望めない場合、体外受精を行うことになります。体外受精は、卵を取り出して(採卵)、精子をふりかけ(媒精)、得られた受精卵を子宮に戻すという方法です。残念ながら受精障害といって、治療周期の約8%のケースに受精卵が得られない周期が認められています。これは体外受精としては失敗で、治療を続けてこられた患者さんは大きなショックを受けられてしまいます。

 ■受精障害は防げますか?
 現在、受精障害の治療は、顕微授精(ICSI=イクシー)という細い針で直接卵に精子を注入する方法しかありません。採卵した卵の寿命は12時間なので、通常行われている媒精後18時間での受精確認で未受精と判断された場合は、もはや顕微授精で卵を救う(レスキュー)ことはできません。そこで最近注目を集めているのが、レスキューイクシーという方法です。媒精後6時間で確認される第二極体放出の有無で受精障害を診断します。未受精の場合には、その時点で顕微授精を行うことで受精障害を防ぎ、妊娠することも可能になります。採れた卵を有効に用い、受精障害の周期を減らせることから、この方法を導入する施設も増えているようです。判断は非常に難しいのですが、最近では「ポロスコープ」などの機械を利用することで、より正確に受精の判断ができるようになりました。詳しくは専門医にお問い合わせください。



 
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