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産科・婦人科編

2010/4/30掲載
 
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ウイルス感染によって発症する子宮頸がん 45歳まではワクチンで予防効果を期待できます
 
うしじまクリニック
牛島 英隆氏
産科・婦人科うしじまクリニック院長
医学博士
20〜30歳代の女性がかかるがんのうち、最も多いのが“子宮頸がん”です。その予防として最近日本でも「子宮頸がんワクチン」が認可されました。

 ■子宮頸がんワクチンとは?
 子宮頸がんの原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスで、性行為で感染します。HPV感染自体は珍しくなく、その一部ががんになります。しかしウイルスへの免疫があれば子宮頸がんにはなりません。日本人の子宮頸がんの原因の多くは、HPVの16型と18型の2タイプで、今回認可されたワクチンはこの2つに効果があります。

 ■ワクチン接種対象の年齢は?
 接種が推奨される年齢はまず、11〜14歳までの性交渉を経験していない女児です。次に、性交渉経験のある15〜45歳の女性に関しても、HPVウイルス感染予防として、有効性が示されています。

 ■妊婦や産婦、授乳婦のワクチン接種は可能でしょうか?
 臨床試験では、妊婦や産婦へ接種した場合でも、流産などの発生率に差はありませんでした。しかし、現段階ではデータが少ないため、妊娠終了まで延期するほうが望ましいでしょう。ただし、接種後に妊娠がわかった場合でも、中絶の必要はありません。授乳婦に対する安全性はいまだ確立していません。

 ■ワクチン接種後は、子宮がん検診は受けなくていいのですか?
 ワクチンはがん検診にとって代わるものではありません。ワクチンを受けた女性でも、予防できない別の型に感染する可能性があるからです。自治体によっては子宮頸がんワクチンの公費負担(無料化や一部補助)が始まっていますので、ニュースや新聞などをよくチェックしておきましょう。



 
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