くまにち メディカルインタビュー
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整形外科最前線 変形性膝(ひざ)関節症

2010/2/6掲載
 
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寝たきり予防は自立歩行から
 
成尾整形外科病院 医局長
久重 雅由氏
自分の足で立ち、歩く。そんな何げない動作も足腰が弱ってくると次第に動きに支障を来し、日常生活まで困難になっていきます。加齢とともに増加する変形性膝関節症について聞きました。

 ■変形性膝関節症とは?
 変形性膝関節症は、加齢や筋力の低下、肥満、遺伝的要因などで起こる疾患です。膝の骨と骨の間にはクッションの役割をしている軟骨があり、長年にわたり体重の負担を受けながら使われることで次第に軟骨の組織がすり減っていきます。すると、膝関節の滑らかな動きができなくなり、大きな摩擦を生じて膝に変形や痛みが出てきます。

 ■膝が痛い、水がたまるというお年寄りは多いようですね。
 変形性膝関節症は、日本では75歳以上の80%以上の人にみられ、高齢化社会ゆえの疾患ともいえます。高齢の方の切実な願いに「寝たきりになりたくない」「トイレは自力で行きたい」ということがありますが、要介護となる原因の多くを関節疾患や骨折・転倒が占めています。よって、身体活動にかかわる骨、関節、筋肉、靭帯などの運動器の疾患を予防・改善することで、高齢者の運動機能低下や寝たきりを防ぎ、QOL(生活の質)の向上を目指すという考えが最近、注目されています。また、50〜60歳代の人でもいったん発症すると加齢とともに悪化し、変形してしまうと元には戻らないため、治療は時機を逃さず行うことが大切です。

 ■治療はどうなりますか。
 保存療法と手術の二つの治療法があります。保存療法とは手術によらない方法で、痛み止めの薬の服用や炎症を抑える注射などがあります。リハビリとして、膝の曲げ伸ばしの訓練や膝周囲の筋力のトレーニングなども行います。

 ■手術について教えてください。
 変形が初期の場合、関節鏡手術があります。内視鏡を使うため切開した傷が5oほどで済み、術後の痛みも比較的軽くなります。変形が進行している場合は人工膝関節置換術があり、手術は1〜2時間で終了します。最近では、患者さんの骨と手術器具との位置を映像で確認できる医療用ナビゲーションのサポートにより、筋肉の切開を最小限の10p程度にして術後の痛みを軽くする手術もできるようになっています。

 ■術後の経過はどうなりますか。
 個人差はありますが、関節鏡手術は翌日から、人工膝関節置換術は1週間くらいで独歩または1本杖(つえ)で歩行が可能になります。患者さんは、長年の痛みから解放され、自分の足で歩けることに大きな喜びを感じられるようです。また、本人だけでなく、介護するご家族の負担も軽くすることになります。手術の詳細は、医師にご相談ください。



 
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