くまにち メディカルインタビュー
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大腸・肛門科最前線 痔の治療

2009/12/5掲載
 
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我慢せず早めの治療でQOLの改善を
 
高野病院 肛門科医長
高野 正太氏
日本大腸肛門病学会認定
大腸肛門病専門医
他人には打ち明けにくい、お尻の悩み。痔が痛い、スッキリしない、意に反してもれるなど、お尻に関する悩みは男女を問わず多いそうです。不快な症状に我慢は禁物。早めに治して快適に過ごしたいですね。

 ■お尻の悩みは我慢しがちです。
 日常的に抱えている痛みなどの不快な症状を我慢すると、仕事や家事の能率に支障を来し、心理的にも常に不安になるなど、思いのほかQOL(生活の質)を損なうことになります。思い切って治療した結果、長年の悩みから解放され、「こんなに快適に過ごせるなら早く治療すればよかった」との声を聞きます。また、治療することにより、お尻の症状に加え、下痢や便秘などの症状が改善されることもあります。

 ■病気の原因にも留意が必要とか。
 痔の病気の多くは、便秘や下痢、長時間の立ち仕事・座り仕事など日常生活に原因があります。トイレは短時間で済ませ、肛門周辺を清潔に保つとともに食生活をはじめとする生活習慣の見直しも必要です。

 ■治療について教えてください。
 肛門疾患の治療は早期受診の場合、飲み薬、塗り薬、坐(ざ)薬などで症状が治まったり、通院での外科的治療ができることもあります。また、切らずに治す方法として、根治術に近い注射(アルタ療法)も選択肢の一つです。症状が重かったり、再発を繰り返すときは手術になりますが、以前に比べて痛みは少なく、入院期間も短縮されています。また、中高年に多い肛門括約筋不全などの肛門機能の回復や、炎症性腸疾患であるクローン病に合併する難治性の肛門疾患などは、関連する診療科とも連携しながらの治療が必要になります。不快な症状は我慢せず、休暇を利用するなどした早期治療をお勧めします。



 
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